掲載日時: 2007-07-10 09:00

Windowsで簡単にRuby on Rails:Instant Rails+Aptana

Web IDE - Aptanaは、JavaScriptやHTML、XML、そしてCSSなどをカバーするEclipseベースの統合開発環境である。コード補完も可能というすぐれものだ。本稿ではInstant Railsによる環境の構築から、Aptana IDEによるRuby on Railsの開発支援までをお届けする。

著者 : 荒浪一城

URL : https://japan.zdnet.com/article/20352478/

 Web IDE - Aptanaは、JavaScriptやHTML、XML、そしてCSSなどをカバーするEclipseベースの統合開発環境(IDE)である。コード補完も可能というすぐれものだ。当初、RadRailsという単体のIDEとして提供されていたものを、Aptana IDEに統合する形で現在は提供されている。本稿では、Windows XP SP2の環境においてInstant Railsによる環境の構築から、Aptana IDEによるRuby on Railsの開発支援までをお届けする。

Instant Rails

 Ruby on Railsを簡単に試すには、Instant Railsを利用するのがいいだろう。

 本稿執筆時点では、バージョン1.7が公開されている。インストーラー不要のInstant Railsには、Ruby、Ruby on Rails、Apache HTTP Server、MySQL、そしてPHPを利用してブラウザー上からMySQLを管理するツールであるphpMyAdminがオールインワンのパッケージとなっている。今回は、Windows版を利用する。詳細なバージョンは下記の通り。

注:すでにApache HTTP ServerとMySQLがインストールされサービスとして起動している場合は、必ずサービスやプロセスを停止すること。

 インストールには、Instant Railsを解凍し、任意のフォルダで「InstantRails.exe」を実行する。図1のダイアログが表示されるので「OK」を押す。

図1 ダイアログ 図1 ダイアログ

注:Windows XPに標準搭載されている解凍ツールでは解凍できない問題がある。一般的な解凍ツールを用いるか、「7-zip」の利用が推奨されている。解凍には、それなりに時間がかかる。

 ここで、Apache HTTP Serverをファイアーウォールでブロックするか聞かれるので、「許可する」を選択する。筆者のいくつかの環境で試した結果、Instant Railsの初回起動時に、図2のようにMySQLが「Pending...」になる。このような場合、MySQLを選択しプロセスを停止(kill)させて再度実行することで図3のように「Started...」となり正常に動作する。

図2 失敗例 図2 失敗例

図3 成功例 図3 成功例

 Instant Railsには、「cookbook」と「typo-2.6.0」の2種類の完成したRailsアプリケーションが同梱されている。

図4 Railsアプリケーション 図4 Railsアプリケーション

 次は開発環境を整えてみよう。

Aptana IDE

 Ruby on Railsの統合開発環境(IDE)としては前述の通り、Aptana IDEを利用する。

 Ruby on Railsの作者は、デンマークのプログラマーであるDavid Heinemeier Hansson氏(通称DHH)である。DHH氏は、2003年の夏に「37signals」というWebサイトで、プロジェクト管理ツールである「Basecamp」を開発した。その時、内部利用目的用に作成したWebアプリケーションフレームワークが、Ruby on Railsである。その後、2004年7月にRuby on Railsのバージョン0.5をRubyのメーリングリストに公開したことに始まり、コミュニティーの支援を受けて開発され、バージョン1.0は2005年12月にリリースされた。現在の最新バージョンは、2007年3月14日にリリースされた1.2.3である。

 本稿執筆時点での、Aptana IDEのバージョンはMilestone Release 8b(Stable:Build 15637)である。Aptana IDEは、Windows NT4.0/2000/XP/Vista(x86)、Mac OS X(Intel/PPC)、Linuxの各環境向けに用意されている。Aptana IDEは、Eclipseプラグインのバージョンも用意されているが、残念ながらEclipse 3.3(Europa)にはまだ対応しておらず、Eclipse 3.2(Callisto)ベースである。Aptana IDEを起動すると図5や図6のような起動画面が表示される。

図5 起動画面 図5 起動画面

図6 Aptana IDE 図6 Aptana IDE

 早速、Ruby on Railsを体験したいところだが、Aptana IDE(RadRails)のアップデートをしておこう。ヘルプ→ソフトウェア更新→検索およびインストール→インストールする新規フィーチャーを検索にて、図7のように選択しアップデートする。

図7 更新 図7 更新

 Rubyのパスも設定しなければならない。ウィンドウ→設定→Rails→Configurationに、Rails pathとRake pathを図8のように設定する。同じくRuby→Installed Interpretersにも、RubyVMのパスを図9のように設定する。

図8 Railsの設定 図8 Railsの設定

図9 RubyVMの追加 図9 RubyVMの追加

 さて、ここまでで環境が整った。

 設定が完了すると、図10のようにRailsプロジェクトからスケルトンを作成することができる。その後、データベース接続の設定を変更していく。デフォルト設定では、MySQLを利用するが、もちろん、ほかのデータベースにも対応している。Railsプロジェクトのcookbook→config→database.ymlを開く。database: cookbook_developmentなどとなっている箇所を本当のデータベース名である「cookbook」に置き換える。

図10 Railsプロジェクト 図10 Railsプロジェクト

 まずは、図11のようにテーブル名の単数形である「category」、「recipe」でそれぞれモデルを作成する。「GO」ボタンをクリックするだけだ。

図11 モデルの作成 図11 モデルの作成(図をクリックで拡大します)

 次に、モデルの作成と同じ要領で、図12のようにscaffoldを用いて一気にWebアプリケーションを作成していく。図13のようになれば、scaffoldを用いたWebアプリケーションの完成となる。アクセスするURLが、今度は複数形になっていることに注意していただきたい。

図12 scaffoldの作成 図12 scaffoldの作成(図をクリックで拡大します)

図13 scaffoldによるWebアプリケーション 図13 scaffoldによるWebアプリケーション(図をクリックで拡大します)

 以上のように、Ruby on Railsを簡単に体験するツールとして、「Instant Rails」と「Aptana IDE」は有効だ。本稿では、Aptana IDEのRadRailsにフォーカスを当ててレビューをお届けしたが、Aptana IDEはAdobe AIRにも対応するなどこれからも目の離せないツールだろう。

ZDNET Japanは、Ziff Davisからのライセンスに基づき株式会社4Xが運営しています。
ZDNET Japan is operated by 4X Corp under license from Ziff Davis.

Copyright © 2026 4X Corp, Inc. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.