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IT史上の重大事件--トップ10 |
ITの歴史の中で、どれがもっとも重要な日だったかということについて、全員の意見が合うということはないだろう。私は、この記事で紹介するITの歴史に、私個人と私の専門によるバイアスがかかっていることを知っている。しかし、私は現代コンピュータ産業の現状を形作るのに影響を及ぼしたこれらの出来事を選ぶ際に、できるだけ客観的になろうと努めた。このリストで挙げたいくつかの項目には(どういう観点から見るかによって)議論の余地があるだろうが、いくつかは決定的なものだろう。読み進めてみて欲しい。
世に出ている言語は数多くあるが、COBOLほど影響力の大きかったものはない。COBOLが特別なのは、今でもCOBOLのアプリケーションを載せて快調に動いているマシンが数多く残っているということだ。確かに、それらのアプリケーションを、現在の標準に合わせて書き直すことは可能だろう(そうすべきものもあるかもしれない)。しかし、レガシーアプリケーションを書き直す時間や資源のない多くのIT管理者にとっては、これらのプログラムは今後もそのまま使えるものだ。
ARPANETがインターネットの前身であるということは、疑いようのない事実だ。ARPANETはJ.C. R. Licklider氏が書いた一連のメモから始まり、最初は「Intergalactic Computer Network(銀河間コンピュータネットワーク)」と呼ばれていた。ARPANETの登場がなければ、ITの世界はまったく違ったものになっていただろう。
これまでに作られたもっとも重要なOSは、Windowsだと主張する人も多いだろうが、その冠はUNIXに与えられるべきだ。UNIXは、MITとAT&Tベル研究所の共同プロジェクトとして始まった。UNIXがそれまでのOSともっとも違っていた点は、1人以上のユーザーが同時にログインできる初めてのOSだったということだ。従って、UNIXは生まれつきマルチユーザー環境だった。注意:1970年は、「UNIX」という名前が初めて使われた年だ。
GRID Systems Corporationに勤めていたWilliam Moggridge氏は、Compass Computerをデザインした。これは最終的に1991年に市場に出回ることになった。Tandyは素早くGRIDを買収したが(同社は20件の重要な特許を保有していた)、その後方針を変え、特許に対する権利を維持したままGRIDをASTに売却した。
Linux対Windowsの議論でどちらの肩を持っているとしても、このオープンソースOSの重要性を否定することはできないだろう。LinuxはGNU General Public Licenseとオープンソースを最前線に押しだし、多くの企業(と法制度)に独占的な慣行の見直しを迫り、競争のハードルを上げた。またLinuxは、学生や小さな会社が、予算の中で以前よりもはるかに大きなことを考えられるようにした初めてのOSだった。
Windowsがデスクトップのイメージを変えたことは疑いない。Windows 95が市場に出たことで、ツールバー、スタートメニュー、デスクトップアイコン、通知エリアという組み合わせが、デスクトップのメタファーの標準となった。その後すべてのOSが、この新しいデファクト標準をまね始めた。
90年代のドットコムバブルは、1つ重要な成果を残した。それは、素晴らしいアイデアは実際に実現することを示してくれたということだ。AmazonやGoogleといった企業は、ドットコムバブルがはじけても生き残っただけでなく、現代世界でのビジネスのあり方に、大きな影響を与える巨大企業に成長した。ドットコムバブルは企業を作っただけではなく、技術の重要性と、技術がわれわれの生活をいかにより速く、よりよく、よりパワフルなものにするかを示してくれた。
ここで私が言うべき言葉は1つだけ、「iPod」だ。Jobs氏がAppleに戻っていなければ、iPodは決して生まれなかっただろう。iPodが生まれていなければ、Appleは衰退していた可能性が高い。Appleがなければ、Mac OS Xも日の目を見なかった。そして、Mac OS Xがなければ、OSの世界はWindowsとLinuxだけになっていただろう。
ファイル共有だ。この問題については法律面での議論はあるが、P2Pファイル共有の重要性は否定できない。Napsterがなければ、ファイル共有はまったく違った形になっていただろう。Napster(そして、その元になったP2Pプロトコル)は、BitTorrentのプロトコルの形成に大きな影響を与えた。Torrentは現在のデータトラフィック総量の3分の1近くを占めており、大きなファイルの共有を容易にしてくれている。Napsterはデジタル著作権の再検討にも繋がった(これには、否定的な評価もある)。
Wikipediaは現在ではもっとも重要なインターネット上の情報源の1つとなっており、これには十分な理由がある。Wikipediaは、一般に利用できる協調作業によって作られた最大の情報源だ。Wikipediaは世界でもっともよく引用される情報源の1つとなっている。多くの学校では、(情報源の正当性が問題だとして)出典にWikiを使うのを許していないが、Wikipediaは情報の集積としては疑いなく最大級のものであり、もっともアクセスしやすいものの1つだ。2008年の米国大統領選挙では、情報を求める有権者によって、候補者のWikiページにアクセスが集中した。これらの大統領選関連のウェブページは、2008年の選挙においては、どんなコマーシャルよりも重要な情報だった。
ITの歴史における重要な出来事には、他に何があるだろうか。わたしは、この10項目以上に現在のコンピュータ業界の形成に大きな影響を与えた出来事は、あまり思いつかない。あなたの意見はどうだろうか。もしあなたが現代コンピュータ業界の歴史の重大ニュース(あるいは発明)を10項目挙げるとすれば、どんなものになるだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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