掲載日時: 2011-03-16 08:00

知る価値のある無名Linuxディストリビューション10選

Linuxのディストリビューションには、ありとあらゆる選択肢が取り揃えられており、考え得るあらゆるニーズをカバーしている。この記事では、読者が耳にしたことのないかもしれない、知る価値のある10のディストリビューションを紹介する。

著者 : Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

URL : https://japan.zdnet.com/article/35000528/

 Linuxには、恐ろしく多くの種類がある。もちろん、それらのディストリビューションのいくつかは、他のものよりも価値が高い。しかし、UbuntuやFedora、Linux Mint、PCLinuxOS、OpenSUSEやその亜種のほかに、どんなディストリビューションを知っておくべきだろうか。信じられないかも知れないが、知っておく価値のあるディストリビューションは、有名なもの以外にもある。無名のディストリビューションの中にも、見るべきものは数多く存在するのだ。この記事では、読者の生活に何らかのプラス効果を与えるかもしれない、あまり知名度が高くないLinuxディストリビューションを紹介しよう。

1.Damn Vulnerable Linux

 Damn Vulnerable Linux(おそろしく脆弱なLinux)は、その名前通りのものだ。公式ウェブサイトには、「Damn Vulnerable Linuxは、あらゆる点で、よいLinuxディストリビューションではない。開発者はこのディストリビューションに、問題のあるソフトウェア、あるいは設定が間違っているソフトウェア、古いソフトウェア、弱点のあるソフトウェアを詰め込み、攻撃に対する脆弱性を持たせている」とある。このようなディストリビューションに、どんな価値があるのだろうか?それは、訓練だ。このディストリビューションは、Linux管理者のトレーニングのために作られている。問題のあるディストリビューションを渡して直させることほど、Linux管理者にとってよい訓練はない。このディストリビューションには古い、あるいは問題のあるバージョンのApache、MySQL、PHP、FTP、SSHが詰め込まれており、十分な訓練ができるはずだ。

2.CAINE Linux

 CAINE Linuxは、ニッチなLinuxディストリビューションの中でも、もっとも気の利いたものの1つだろう。CAINEは「Computer Aided INvestigative Environment」(コンピュータ支援捜査環境)の略だ。基本的に、CAINE Linuxはデジタルフォレンジックのために作られたCIS Linuxである。このディストリビューションには、TheSleuthKitAutopsy Forensic Browser、ステガノグラフィー用ツール、ハードディスク消去用ツールなどが含まれている。このディストリビューションにはまた、デジタルフォレンジック調査の報告書を作成するための、半自動ツールも入っている。

3.Zeroshell

 Zeroshellは、組み込みシステム用の、特にネットワーク機器に使うことを目的とした、興味深いLinuxディストリビューションだ。このLinuxはウェブインターフェースから管理するようになっており、LANに必要なすべてのネットワークサービスを提供することができる。Zeroshellがあれば、Failover、RADIUS、Captive Portal、QoS管理、HTTPプロキシ、無線アクセスポイント、ホストLAN間VPS、LAN間VPS、静的あるいは動的IPアドレスによるルーティングなどを提供できる。

4.Parted Magic

 Parted MagicはGparted Live CDに似ているが、もう少し多くのツールを持っている(例えばClonezille、TestDisk、Partimage、Trucrypt、G4L、SuperGrubDisk、ddrescue)。この種のツールは、パーティションの管理や、ドライブやさまざまな問題のトラブルシューティングには理想的だ。このLinuxディストリビューションはx86系のハードウェアで動作し、256MバイトのRAMを必要とする。Parted Magicが扱えるパーティションの種類は、ext2、ext3、ext4、fat16、fat32、hfs、hfs+、jfs、linux-swap、ntfs、reiserfs、reiser4、xfsだ。

5.Tiny Core

 Tiny Coreは、その名前が示すとおりのものだ。これは小さなLinuxディストリビューションで、サイズは10Mバイト未満しかない(これにGUIも含まれている)。しかし、Tiny Coreの用途は小さなタスクに限られているわけではない。一度インストールしてしまえば、必要なアプリケーションを後から追加できる。しかしデフォルトでは、最小限のXのデスクトップとネットワークしか備えていない。Tiny Coreは、Tiny X、Busybox、Fltk、2.6のカーネルをベースにしている。

6.CAELinux

 CAELinuxは、コンピュータ援用エンジニアリングのためのものだ。このディストリビューションは、SalomeCode_AsterOpenFOAMなどのオープンソースソフトウェアをベースにしている。CAELinuxはUbuntuベースのディストリビューションで、非線形熱力学、流体構造連成、地震に関する非線形陽解法解析、粘塑性、流体力学、熱交換、対流熱伝達および輻射、電磁気学などのシミュレーションを行うことができる。このディストリビューションにはwikiが用意されており、それぞれの応用分野について、豊富な資料がある。

7.Musix

 MusixはKnoppix-Debianベースのディストリビューションの1つで、音楽分野の制作や教育に利用することを目的としている。これはLive CD式のディストリビューションで、インストールせずに動かすことができる。Musixでもっとも目を引くのは、RosegardenとArdourという2つのアプリケーションだ。これら2つのアプリケーションがあれば、作曲やレコーディングに必要なものはすべて揃う。さらに、Inkscape、3Dアニメに使うBlender、動画編集ソフトのCinelerraなども収録されている。

8.SLAMPP

 SLAMPPはSlackwareベースのLive CD式ディストリビューションで、サーバにはこれさえあればいい。このディストリビューションを動かせば、HTTP、FTP、DHCP、DNS、その他多くのサーバが揃う。しかも、このディストリビューションは、インストールする必要さえない。Live DVDを使えば、簡単にそういったサーバをすべて立ち上げることができる。SLAMPPは「インスタント家庭用サーバ」ディストリビューションなのだ。

9.Ubuntu Christian Edition

 Ubuntu Christian Editionは、その名前が示すとおり、キリスト教向けに作られたUbuntuベースのディストリビューションだ。これには、数多くのキリスト教向けソフトウェアが含まれている(XiphosOpenSongE-Swordなどのソフトウェアに加え、ペアレンタルコントロールのためのツールなど)。

10.Ubuntu Satanic Edition

 その名前から、Ubuntu Satanic Edition(USE)はUbuntu Christian Editionの逆のパターンだと思う人もいるだろう。実際には違う。公式ウェブサイトによれば、USEは「最高のフリーソフトウェアと、最高の無料ヘビーメタル音楽を1枚のCDで提供する」ものだ。この「Undead CD」はUbuntu 10.04をベースとしており、標準的なソフトウェアと、ダークな色のヘビーメタル調のテーマに加え、クリエイティブコモンズライセンスのヘビーメタルを収めた50分のフルアルバムが収録されている。他に、USEにあって標準的なUbuntuにないものは、一番ロックなのは誰かを利用者たちに知らしめようという意気込みだけだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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