現在の消費者向けデジタルメディアバックアップは、USBハードドライバやCD/DVDなどの書き込み可能なドライバといった低コストのソリューションが主流だが、デジタルメディア管理の作業が複雑化しているため、家庭内ネットワークストレージの導入がすすむだろうと米国の調査会社ABIリサーチは予測している。現在、消費者向けネットワークストレージは初期段階だが、2006年の3億500万ドルから2011年までに12億ドルに増加するだろう。
「今日、何らかのネットワークストレージデバイスを利用しているホームネットワーク所有者は、全体の4%に満たない」とABIリサーチの上級アナリストMichael Wolf氏は言う。「現在は、ほとんどの消費者にはネットワークストレージについての詳しい知識はないが、今後は統合ストレージとソリューションの冗長性に関心を持つようになるだろう。」
日本と欧州は、北米よりネットワークストレージの導入が進んでいる。その理由としては、日本と欧州の市場が北米よりもPCへの依存度が低い点や、世界の消費者向けネットワークストレージのトップ企業であるBuffalo Technologyなどのベンダが日本の国内市場で成功していることがあげられる。フォームファクタは異なっても、ネットワークストレージはすべての主要地域で導入がすすむとABIリサーチは予測している。欧州市場ではLinksys NSLU2などのネットワークストレージのブリッジ/アダプタがさらに大規模に導入されるが、一方日本ではやや古いNASデバイスが導入されるだろう。
消費者向けネットワークストレージのベンダは、簡単なバックアップ機能やホストストレージだけでなく、自社製品にメディアサーバ機能を追加している。DLNAとUpnP規格のサポートと、さらに強力で特殊なネットワークストレージプロセッサによってネットワークストレージドライブが実現して、家庭内でコンテンツを提供する「メディアタンク」に近づくだろう。
「MarvellやBroadcomのようなNAS on Chip(NASoC)プロセッサによって、低価格でよりパワフルなデバイスを作ることができる」とWolf氏は言う。「安価なだけでなく、USBの搭載とSATAデバイスのサポート、NetgearのStorage Centralといったモジュラーのフォームファクタによってサービスの柔軟性が高まる。強力なメディアサービング機能が加わったことで低価格製品の選択肢が増え、需要は大幅に伸びるだろう。」
ABIリサーチの調査レポート「消費者向けネットワークストレージ市場分析:NASデバイス、USBハードドライブ、オンラインデータストレージ」は消費者向けネットワークストレージ市場を考察している。また、様々なフォームファクタと多種多様な製品に利用されているシリコンを考察している。この調査レポートは「ホームネットワーキング年間リサーチサービス」の一環として提供されている。
◆調査レポート
消費者向けネットワークストレージ市場分析:NASデバイス、USBハードドライブ、オンラインデータストレージ
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