ボーランド、IT管理とガバナンスに関する調査結果を発表

~企業のIT管理とガバナンス活動は進展するも、プロジェクト管理やポートフォリオ管理など主要プロセス分野の成熟度向上を支援するベストプラクティスとテクノロジーの欠如が大きな課題~

ボーランド株式会社

2006-09-12 10:00

【2006年8月28日米国カリフォルニア州クパチーノ発】ボーランドソフトウェアコーポレーション(NASDAQ:BORL、以下ボーランド)は、「IT管理とガバナンス」に関する調査を行い、世界中の企業がこの分野に取り組んでいながらも、プロジェクト管理、ポートフォリオ管理、デマンド管理、リソース管理などの主要プロセス分野では、成熟度がまだ不十分であるという調査結果を発表しました。
この調査は、29カ国125社のITプロフェッショナルが自己診断の形式で回答する方法で実施しました( (リンク ») )。調査結果からは、プロジェクト目標の設定やリソース配分の方法、そして特にITポートフォリオ全体の成功を評価する方法において、成熟度レベルが比較的低いことが明らかになりました。

さらに今回の調査では、企業がIT管理とガバナンス活動において、極めて重要なデータや資産を取り扱うアプリケーション開発の管理システムを、全体的なIT管理とガバナンスのプロセスに統合できないという課題を抱えていることも明らかになりました。具体的には、自社の全体的なIT管理とガバナンスのプロセスはアプリケーションライフサイクル管理(ALM)のプラットフォームやツールと有効には統合されていない、または、ある程度有効に統合されていると、回答者の87%が答えています。

ボーランドのIT管理とガバナンス製品担当ディレクター、ブランドン・スチュアートは、次のように述べています。「今回の調査結果は、ほとんどの企業において、IT管理とガバナンスに関する主要なプロセス分野への取り組みや実行方法を改善する大きなチャンスが存在することを示しています。成功を収めている企業は、ベストプラクティスのプロセス、トレーニング、テクノロジーを統合することによって、プロジェクトへの注力、管理、評価を包括的に捉えています。しかし現在、このようなアプローチを取っている企業はまだほんの少数しかありません。」


< 将来は期待できるが、まだ不十分なプロジェクト管理とポートフォリオ管理 >
回答結果からは、プロジェクトの実施計画や進捗管理能力など、プロジェクト管理の一部で確実に進歩していることが明らかになりました。しかし、より詳細な質問では、業界のベストプラクティスによって確立された綿密なプロセスの多くが、まだ実施されていないことが分かりました。

例えば、回答者の80%以上は、自社には新規プロジェクトの正式な開始プロセスがあると答えており、ほぼ4分の3は、自社がプロジェクトの実行を有効に、またはある程度有効に評価・管理していると考えています。しかし、プロジェクト計画を有効または非常に有効活用してプロジェクト管理を行っていると答えた回答者はわずか22%であり、スケジュール、コスト、ビジネスインパクトの基準化と評価を含む、綿密または非常に綿密なプロジェクト計画があると答えた回答者はわずか17%でした。

ポートフォリオ管理は、新規提案や進行中のITプロジェクトおよび投資案件のコスト、利益、リスクの総合的な分析を実現しますが、ほとんどの企業がこのプロセスの効果的な実施に成功していないことが明確に示されました。

■自社がポートフォリオの進捗状況の監視や、相互に依存するプロジェクト間での調整を行っていると答えた回答者は、わずか20%でした。

■自社がポートフォリオの区分ごとに目標や評価基準を非常に明確に定義していると答えた回答者はわずか9%だったのに対して、46%が、目標は定義されておらず、評価基準があるだけであると回答しました。

■ITポートフォリオ全体のパフォーマンス評価に関しては、回答者の大部分が、自社では完了したプロジェクトのビジネスインパクト評価が実施されておらず、成功の評価判定は、スケジュールと予算に対するパフォーマンスに基づいて、各々のプロジェクトごとに実施されているという項目を選択しました。自社がポートフォリオ全体のパフォーマンス評価を非常に有効に実施していると感じている回答者は、わずか2%でした。

ブランドン・スチュアートは次のように続けています。「情報システム部門のリーダーは、ビジネス目標と連携した、バランスのとれたポートフォリオの価値を理解しています。しかしほとんどの場合、IT投資の発生、評価、実行を管理するための、明確に定義され一貫したプロセスが欠けています。ポートフォリオ管理は、情報システム部門がユーザー部門とともに事実に基づいた投資判断を下すことを可能にします。これにより、連携を強化し、可視性を高め、投資判断の負担をCIOからすべての利害関係者に移行させることができます。」


< デマンド管理およびリソース管理 >
デマンド管理およびリソース管理に関する調査結果は、プロジェクト管理、ポートフォリオ管理分野の結果と同様に、多少の進歩を示すものでしたが、依然として大きな改善の余地があります。デマンド管理は、ITリソースに対する要求の収集・管理プロセスを確立するものであり、機会の特定、要求ルートの管理、最良の投資に関するコンセンサスの促進に向けた重要なステップです。

■回答者の3分の2は、新規のプロジェクト案件や主要な変更要求の収集・管理に関して、自社にはある程度有効なプロセスがあると考えています。これらの回答者は、特定の要求にはオーナーが割り当てられているけれども、要求は複数の経路で伝達されており、要求を追跡する体系的な仕組みはないとしています。

■回答者の半数以上は、要求への適切な対応、優先付け、分析を行うのに十分な情報を収集することに対して、自社はある程度厳格であると考えています。また、回答者の3分の1以上は、自社はまったく厳格ではないと感じています。

リソース管理の分野には、テクノロジー投資に関連した人材を管理するためのプロセスやテクノロジーが含まれます。このリソース管理に関して、回答者の3分の1が、自社ではプロジェクトへのリソース割り当てが有効に行われていないと考えています。その他の注目すべき点は、以下のとおりです。

■自社の人的キャパシティが、現在と将来のリソースニーズに照らして定期的に分析され、ギャップに対処するために、トレーニング、採用、アウトソーシングなどの具体的な計画が実行されると答えたのは、回答者のわずか6%でした。

■プロジェクトチームのメンバーが費やす時間の管理については、回答者の20%近くが、自社では詳細に追跡されていないと答えました。その多くは時間管理をまったく行っていません。

< 調査方法 >
ボーランドのIT管理とガバナンスに関する調査は、オンライン自己診断形式で実施されました。調査回答者にはボーランドから報酬を受け取っている人や従業員を含んでいません。回答者の30%以上は、ディレクター、副社長、および「Cレベル」の経営幹部です。調査内容は、IT管理とガバナンスに重要な6つの分野(デマンド管理、ポートフォリオ管理、プロジェクト管理、リソース管理、財務管理、資産管理)に関する質問で構成されています。地域別の回答者内訳は、米国約54%、アジア太平洋地域約32%、欧州・中東・アフリカ地域約14%です。

< ボーランドのIT管理とガバナンスソリューションについて >
ボーランドは、最適でカスタマイズ可能なIT管理とガバナンスソリューションを提供することで、企業におけるITとビジネス要求の連携、ITプロジェクトと投資に対する可視性と制御性の向上、より効果的なリソース稼働率の改善、および確実な法令順守を支援します。このソリューションは、ボーランドのプロセス改善サービス、スキルトレーニングサービスとBorland Tempo<TM>製品を組み合わせた統合的なパッケージとして提供されており、IT部門における投資、プロジェクト、リソース管理の効率化と低コスト化を支援します。ボーランドのIT管理とガバナンスソリューションは、トップダウンで行われるビジネス主導の意思決定(ITガバナンス)と、ボトムアップの日常的なITプロジェクト管理(IT管理)を関連付け、デマンド管理、ポートフォリオ管理、プロジェクト管理、リソース管理、財務管理、資産管理を行うことができます。

用語解説

■ボーランドについて
1983年に設立されたボーランドソフトウェアコーポレーション(NASDAQ:BORL)は、Software Delivery Optimization(SDO)ビジョンの実現に向けて、プラットフォームに依存しないソリューションを提供する世界最先端の企業です。人材、プロセス、テクノロジーを融合したソフトウェアおよびサービスの提供を通じて、ビジネスにおけるソフトウェア価値の最大化を支援します。高品質のソフトウェアを納期どおり予算内で提供する方法についての詳細は、 (リンク ») をご参照ください。

Borland Tempo<TM>およびその他すべてのBorlandブランドおよび製品名は、米国およびその他の国におけるBorland Software Corporationの登録商標または商標です。その他すべてのマークは、その所有者に帰属します。

■ 免責条項(Safe Harbor Statement)
この文書には、1995年の米国私募証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)を含む連邦証券取引法(Federal Securities Laws)に定める「将来的な予測(forward-looking statements)」が含まれています。将来的な予測とは、ボーランドのITM&GソリューションとBorland Tempo<TM>製品によってもたらされる潜在的な利益とその提供内容などに関連するものですが、これらだけに限定されるものではありません。このような将来的予測に基づく記述は現時点における予想に基づくものですが、この予想にはいくつもの不確定要素およびリスクが含まれ、実際の事象または結果はこれと大きく異なることがあります。実際の事象または結果が予想と大きく異なる要因としては、特に次のようなものがあります。Borland製品への需要に不利に影響する急速な技術の変化、顧客要求の変化、戦略的リレーションシップにおける変更、製品およびサービスをBorlandが提供する能力における遅延、提供ソフトウェアのエラーや競合企業の発表。これらおよびその他のリスクについては、米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に保管されるBorlandの定期的報告によって適時詳細な説明が行われます。これらの報告には、Form 10-Kによる最新の年次報告およびForm 10-Qによる最新の四半期報告が含まれますが、これだけに限定されるものではありません。Form 10-Kおよび10-Qはwww.sec.govで入手することができます。Borlandは、新しい情報や状況の変化が生じた場合でも、将来的な予測の内容を更新または変更する義務を負いません(また、このような義務を放棄します)。BorlandのWebsiteに掲載されている情報はこのプレスリリースの一部を構成するものではなく、また参照されません。


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本件に関する報道関係者のお問い合わせ先
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ボーランド株式会社
マーケティング本部 植村 剛成
TEL. (03) 4560-1133 Email. nori.uemura@borland.com

ボーランドPR代理店(株式会社パブリシス)
竹村 梨沙、 竹内 貴美紀
TEL. (03) 5719-8901 Email. Borland@publicis.co.jp 

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