モバイル音楽バリューチェーンにかかわる利害関係者が多いということが、効率のよいビジネスモデルの開発を妨げている。ピラミッドリサーチ社の調査レポート「急伸するモバイル音楽のベストプラクティス:Get on Track with Mobile Music」のなかで、シニアアナリストNick Holland氏は、「ダウンロードできる音楽にかかわるバリューチェーンに、モバイルオペレータが加わって、ますます複雑になっている。オペレータはこの状況をうまく取り仕切れなければ、撤退するしかない」と語る。
モバイル音楽はモバイル市場における大きなビジネスチャンスであるが、オペレータは無線(over-the-air)ダウンロードを提供し、音源提供者とベンダの双方にとって儲かる仕組み(win-win)を作らなければ、急増するデータ通信によるARPUのビジネスチャンスを失うことになるだろう。
「モバイルキャリアは、このバリューチェーンの要にあり、大きな力を振るうだろう。最も大きいのは端末の補助金制度だが、端末メーカがiTunes、Napster、Real Rhapsodyなどのパブリッシャと組むことで、オペレータとのつながりを断つことになる危険な方法である」とHolland氏は語る。ポータブル音楽プレイヤと携帯電話が統合されて、ダウンロードした音楽の保存機能を備えてなおかつ勝負できる価格になったときには、助成金など問題ではなくなるだろう。
Holland氏は、「1曲1ドルでダウンロードできる音楽にまつわるバリューチェーンには余りにも多くの企業がありすぎる」という。オペレータはまずバリューチェーンから離れるべきだろうが、ネットワークが向上してオペレータが無線(over-the-air)ダウンロードを推進できれば、データ通信の増加によってARPUを得ることになるだろう。しかしまずは、1曲1ドルでダウンロードできるAppleのiTunesよりもいいと感じるような値付けをしなくてはならない。
◆調査レポート
急伸するモバイル音楽のベストプラクティス
(リンク »)
◆米国ピラミッド社について
(リンク »)
◆このプレスリリースに関するお問合せ
株式会社データリソース
107-0052 東京都港区赤坂4-5-6
Tel:03-3582-2531 Fax:03-3582-2861
(リンク »)
Eメール:info@dri.co.jp
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。