屋内無線のカバレッジを拡充するものとして、フェムトセルが大きく注目を集めている。だが、ひとつ前の技術であるピコセルが登場してから約10年がたっている。ピコセルはフェムトセルよりもサービス範囲や機能の点で優れ、中小企業市場に適している。それにも関らず、2008年の世界の出荷台数は約18,000である。ピコセルの市場シェアがフェムトセルより低いのは何故か、またベンダは市場拡大のために何が出来るだろうか。
「ピコセルの普及率が低い主な理由は、総所有コストが高額なことである。大半のピコセルは、モバイルオペレータによって運営維持されており、設置費やサービスセンターの電話代はオペレータが支払っている。ピコセルを選択した当初、多くのオペレータがこれらのコストを軽視していた」と米国の調査会社ABIリサーチのシニアアナリストAditya Kaul氏は言う。
市場は所有コストの低いフェムトセルに注目した。オペレータがピコセルの導入を避けたのは、フェムトセルが十分に試験とトライアルをすませ、規格が整備されるのを待っていたからである。
RadioFrame Networksやip.accessなどの市場トップのピコセルベンダに出来ることは何だろうか。「革新的な3Gピコセルの導入が、次の重要なステップになるだろう」とKaul氏は言う。「現在、市場に投入されている3Gピコセルは僅かだが、所有コストは依然として高価である。3Gアーキテクチャによって制御装置と基地局の統合とコスト削減が実現し、ピコセルはフェムトセルの『プラグアンドプレイ』の使い易さに一層近づくことが可能となる。」
Kaul氏によれば、時間は限られているがピコセルの市場シェアが伸びるチャンスはある。「フェムトセルの僅かなキャパシティと中小企業が必要とするキャパシティには差がある。その差をピコセルで埋めることは可能だが、それは次世代のピコセルの所有コストが大幅に削減される場合のみである。基本的にピコセルの機能を併せ持つフェムトセルである『スーパーフェムトセル』も同様に市場投入に向けて準備が進んでおり、障害と移行の問題が解決すれば、フェムトセルは中小規模事業者(SMB)市場で利用されるようになるだろう。そのため、ピコセル市場が成長するチャンスは限られている。」
ABIリサーチの調査レポート「ピコセル市場、技術、ビジネス上の課題:スーパーフェムトセルの脅威と3G市場のビジネスチャンス」はピコセルの詳細な調査を行い、フェムトセルとの関連性を探り、他の屋内無線ソリューションにおける役割をしている。
この調査レポートは、「モバイルネットワーク年間リサーチサービス」の一環である。
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