ウインドリバー、IoT対応オートモーティブプラットフォームでコネクテッドカーを進展

ウインドリバー株式会社

2016-01-13 11:00

ニュースハイライト
・ウインドリバーは、Helix ChassisでIoTとオートモーティブの課題に対処します。より安全で効率に優れた自動車の開発、ドライブ体験の向上、自動車メーカーにとって新たなビジネスチャンスの創出を目指します。
・Wind River Helix Cockpitは、自動車メーカーが未来のコネクテッドカーの全体像を把握し、より優れた制御を行うためのフレームワークを提供します。
・ウインドリバーは、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転といった、ISO 26262認証取得に対応した、セーフティクリティカルな自動車アプリケーションの開発用ソフトウェア、Helix Driveのアップデートを図りました。

2016年1月12日、NAIAS 2016(ミシガン州デトロイト)発 - モノのインターネット(IoT)向けソフトウェアを提供する世界的なリーダー、ウインドリバーは、コネクテッドカーの指令センター向けに、画期的なオートモーティブプラットフォーム「Wind River Helix Cockpit」を発表しました。Helix Cockpitは自動車業界に特化したソフトウェアプラットフォームとして、オートモーティブとIoT環境に共通するニーズに対応するために、一から設計されました。併せてウインドリバーは、ISO 26262認証取得に対応した、セーフティクリティカルな自動車アプリケーション向けソフトウェア「Helix Drive」のアップデートを図りました。Helix CockpitとHelix Driveは「Wind River Helix Chassis」スイートの最新製品です。

Helix Chassisは、コンシューマ志向の組込みデバイス(インフォテインメント、テレマティクス、デジタルクラスタシステムなど)や、安全志向のシステム(ADAS、自動運転システムなど)のテクノロジを実装できるほか、クラウド型の開発ツールや車載アプリケーション向け強化機能を搭載しています。

ウインドリバーのコネクテッド車両担当ジェネラルマネージャー、マルケス・マキャモンは次のように述べています。「IoTの出現により、ソフトウェアを使用して、オートモーティブシステムと車の内部および外部との接続の一層の強化が求められています。それには、自動車メーカーが全体的なソフトウェア環境をしっかりと把握し、コネクテッドカーのビジョンをうまく協調させる必要があります。Wind River Helix Cockpitは、自動車メーカーがソフトウェア環境を完全に掌握し、ビジョンを実現するためのフレームワークを提供します。ウインドリバーが数十年にわたって発揮してきた組込みソフトウェアでのリーダーシップと、航空宇宙・防衛などのミッションクリティカルな業界で培った豊かなテクノロジ専門性を活用することで、自動車業界は短期間でソフトウェアに精通し、IoT化に取り組むことが可能です」

Cockpitは、GENIVI(R) に準拠した、Linux Yocto Projectベースのソフトウェアプラットフォームです。セキュアな環境で高度な接続機能を提供できる機能豊富な車載情報(IVI)システム、テレマティクス、車載インストルメントクラスタシステムのスピーディな開発を支援します。柔軟で拡張性の高い、事前にインテグレーション済みのプラットフォームとして、各種の業界ハードウェアやHMIツールをサポートできるほか、お客様の市場投入をスピードアップできる複雑なIVIシステム向けフレームワークを提供します。また、Cockpitを利用すると、複数の開発拠点にまたがってIoTアプリケーションの構築を行える、クラウド型ソフトウェア開発環境「Wind River Helix App Cloud」(*1)を利用できるようになる予定です。

Cockpitの主な特長は以下のとおりです。
・コネクティビティフレームワーク:インテグレーション済みのコネクティビティソリューションにより、ドライブ体験をIoTデバイス/環境(クラウドなど)に拡張、橋渡しすることが可能
・ファームウェアやソフトウェアのOTA管理:ライフサイクルを通して無線でソフトウェアを管理、更新することが可能
・柔軟な自動車システム設計:統合アーキテクチャから分散アーキテクチャまで幅広く対応し、電子制御ユニット(ECU)間で機能サービスを分散することが可能
・長期サポート:商用組込みLinuxの市場リーダーが提供するセキュアなLinuxを基盤にしており、IoTの製品、プロトコル、開発の進化に合わせた拡張が可能
・組込み型セキュリティ:ブートからランタイムまでセキュアなデータ処理を提供する「Security Profile for Wind River Linux」を搭載

またウインドリバーは、Drive(旧製品名:Automotive Profile for VxWorks(R))のアップデートを図り、ADASや自動運転のユースケース向け認証取得システムを中心とした、最新のノウハウやテクノロジを搭載しました。DriveはAUTOSAR準拠のソフトウェア製品で、ISO 26262認証取得に対応した、セーフティクリティカルな自動車アプリケーションの開発を支援します。業界をリードする、ミッションクリティカルなソフトウェアシステム向けリアルタイムOS(RTOS)「VxWorks」(*2)をベースにしており、最高の安全水準で動作するように設計されています。安全かつセキュアで認証取得に対応した、ソフトウェア方式の車載アプリケーションを求めるニーズの増大に対処します。

車内の車載機能と外部との融合によるシームレスな相互接続体験、勢いを増すクラウド、自動運転のイノベーション、それに続く安全性のレベルや要件の進化を考えると、よりハイレベルのインテリジェンスや車載システム間のコネクティビティが緊急に必要とされています。このように複雑かつ相互に接続された未来は、高度なソフトウェアに大いに依存することとなります。

Helix Chassisポートフォリオは、こういった複雑さに対処するために、車の内部ネットワークと外部のIoTを結合するように設計されています。究極的には、孤立した車載テクノロジを橋渡しして、新たなビジネスチャンスをもたらすことを目指しています。Helix Chassisにより、データ、サービス、アクションが環境間をシームレスかつセキュアに流れることができます。その結果、コネクテッドカーからより多くのインサイトを引き出すことが可能になり、自動車メーカーは車両のスペース、重量、消費電力を最適化して、新たな機能を実装できます。たとえば、自動運転のような、多種多様なソフトウェア要素の相互接続に依存する機能を実現できます。最終的な成果として、より安全で効率に優れた自動車、ドライブ体験の向上、ブランド差別化やビジネスチャンスの新たな源泉の創出が可能です。

ウインドリバーの自動車向け製品/ソリューションについては、こちらをご覧ください。
(リンク »)

Helix Chassisスイートは、IoTの進展を可能にするWind River Helix(TM)製品ポートフォリオの構成要素です。IoTがもたらすビジネスチャンスと課題にウインドリバーがどのように対応しているかについては、こちらでご覧いただけます。
(リンク »)

*1: (リンク »)
*2: (リンク »)

■ウインドリバーについて
ウインドリバーはインテルコーポレーション(NASDAQ:INTC)の完全子会社であり、モノのインターネット(IoT)向けソフトウェアを提供する世界的なリーディングカンパニーです。ウインドリバーは、1981年からエンベデッドデバイス向けソフトウェアを提供するパイオニアであり、そのテクノロジは20億を超える製品に使用されています。ウインドリバーは、業界でも屈指の包括的な組込みソフトウェアポートフォリオを有しており、ワールドクラスのプロフェッショナルサービスおよびサポートを提供し、さらにこれらは広範なパートナーエコシステムに支えられています。テクノロジと専門性を提供することで、安全、セキュア、そして信頼性に優れたインテリジェント システムの革新とデプロイを支援します。
(リンク »)

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*Wind Riverは、Wind River Systems, Inc. および同社の関連会社の商標または登録商標です。記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。
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