2016年中堅・中小企業におけるバックアップ製品/サービスの導入社数シェアと今後のニーズ

ノークリサーチは2016年の国内中堅・中小市場におけるバックアップ製品/サービスの導入社数シェアおよび今後のニーズに関する調査結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2016-10-21 12:00

<バックアップ実現手段別や年商規模別にユーザ企業の詳細なニーズを把握することが重要> ■「OS付属ツール」や「アウトソーシング」といった他のバックアップ手段の状況把握も重要 ■主にPC向けのバックアップ製品/サービスの導入傾向には数年間隔の周期性が見られる ■年商10億円~100億円の企業層での「クラウドへのデータ保存」ニーズは年商規模に比例
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2016年10月21日

2016年中堅・中小企業におけるバックアップ製品/サービスの導入社数シェアと今後のニーズ

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2016年の国内中堅・中小市場におけるバックアップ製品/サービスの導入社数シェアおよび今後のニーズに関する調査結果を発表した。本リリースは「2016年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「バックアップ」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストである。
下記のリリース内容は以下のURLにも掲載されております。
発行元URLをご案内いただく際は以下のURLの記載をお願い致します。
(リンク »)


<バックアップ実現手段別や年商規模別にユーザ企業の詳細なニーズを把握することが重要>
■「OS付属ツール」や「アウトソーシング」といった他のバックアップ手段の状況把握も重要
■主にPC向けのバックアップ製品/サービスの導入傾向には数年間隔の周期性が見られる
■年商10億円~100億円の企業層での「クラウドへのデータ保存」ニーズは年商規模に比例


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2016年7月~8月
有効回答件数: 1300社(有効回答件数)
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)


■「OS付属ツール」や「アウトソーシング」といった他のバックアップ手段の状況把握も重要
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して、導入済みのバックアップ製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果のうち、主にサーバを対象とするシェア上位10製品/サービスの導入社数シェアをプロットしたものである。
本リリースの元となる調査レポートは13種類に及ぶ業務アプリケーションを主な調査対象としており、それら13種類の1つとしてバックアップを位置付けている。一方、バックアップ対策の実現手段はバックアップ専用のソフトウェアパッケージの他に「アプライアンス」 「セキュリティや運用管理・資産管理などが備えるバックアップ機能」 「ハードウェア/OS/インターネット接続サービスなどに付随する機能やサービス」 「IT管理/運用のアウトソーシング」といったように多岐に渡る。
つまり、以下のグラフは「主にサーバを対象としたソフトウェアパッケージ」における導入社数シェアを示しているが、これらのシェア拡大/維持を図るためには他の実現手段も含めた広い視点でバックアップ市場を捉える必要がある。本リリースの元となる調査レポートではバックアップに関連する様々な実現手段によってユーザ企業の課題やニーズがどう変わってくるか?に関する詳しい分析と提言を行っている。次頁以降ではその一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■主にPC向けのバックアップ製品/サービスの導入傾向には数年間隔の周期性が見られる
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して、導入済みのバックアップ製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果を示したものだ。つまり、前頁のグラフに含まれていなかった他の主要な選択肢を全てプロットしたものとなる。
この結果を見ると、バックアップの実現手段としては「ASP/SaaS形態のバックアップサービス」「アプライアンス形態のバックアップ機器」 「セキュリティ製品/サービスに含まれる機能を利用」 「運用管理/資産管理の製品/サービスに含まれる機能を利用」「ハードウェアに付属のバックアップ機能を利用」「ハードウェアに付属のバックアップサービスを利用」「インターネットプロバイダのバックアップサービスを利用」「OSに付属のバックアップ機能を利用」「IT管理/運用のアウトソーシングの中でカバーしている」といった様々なものがあることがわかる。とくに「OS付属のバックアップ機能を利用」の回答割合は「その他のサーバ向け製品/サービス」と同レベルの値となっており、バックアップ製品/サービスを拡販する上では無視できない要素といえる。一方、 「ASP/SaaS形態のバックアップサービス」と「アプライアンス形態のバックアップ機器」については回答割合がやや低い。いずれも導入面では安価で手軽な選択肢となるが、個別の取材などにおいては前者ではネットワーク帯域を圧迫しやすい点、後者ではバックアップ容量を増設しづらい点などが懸念点として挙げられることが多い。
さらに以下のグラフは導入済みの最も主要なバックアップ製品/サービスの種別を尋ねた結果を導入年別に集計したものだ。
つまり、年毎にどのようなバックアップ製品/サービスが導入されているか?の遷移を示したデータということになる。この結果を見ると、「主にPC向け」は数年おきに導入が増えているなど幾つかの特徴的な傾向が見られる。本リリースの元となる調査レポートではこうした「導入年」の観点だけでなく「設置形態(オンプレミスか、クラウドか?)」や対象となる「端末環境」(バックアップ対象となるのはデスクトップ、PC、スマートデバイスのどれが多く、それらの用途は社内利用/社外利用のいずれか?)といった観点からも集計/分析を行っている。


■年商10億円~100億円の企業層での「クラウドへのデータ保存」ニーズは年商規模に比例
本リリースの元となる調査レポートでは導入済みの最も主要なバックアップ製品/サービスに関して「評価/満足している事柄」「抱えている課題」「今後のニーズ」を尋ね、ユーザ企業が製品/サービスをどのように評価しているか?に関する詳しい集計/分析も行っている。
例えば、「今後のニーズ」(設問[P10-9])を尋ねる設問には以下の21項目に及ぶ選択肢が設定されている。
<<費用面の項目>>
「導入時の初期費用が安価である」
「導入後の保守/サポート費用が安価である」
「バージョンアップ時の費用負担が安価である」(※)
<<他の製品/サービスとの統合に関する項目>>
「資産管理関連策と統合した導入/運用が可能である」
「セキュリティ対策と統合した導入/運用が可能である」
「メールアーカイブと統合した導入/運用が可能である」
<<活用を支援する仕組みやサービスに関する項目>>
「問題発生時の原因と対処方法をわかりやすく示してくれる」
「自社に合った設定を支援するツールやテンプレートがある」
「自社における現状を評価/点検するサービスを利用できる」
<<機能面に関する項目>>
「バックアップ対策に関する手作業を自動化できる」 (※)
「ネットワークに負荷をかけずにPCバックアップを実施できる」 (※)
「OSを含めたシステム全体もバックアップできる」 (※)
「バックアップ元と異なる機器にOSを含むシステム全体を復元できる」 (※)
「バックアップ保存先として他社のクラウドサービスを選択できる」 (※)
「バックアップを保存するクラウドサービスが標準で含まれている」
「バックアップデータを圧縮して保存することができる」
「仮想化されたサーバのシステム環境を保管/複製できる」
「バックアップされたデータが正しい状態かを確認できる」
「バックアップされたデータを遠隔地に保管/複製できる」
「システムの予備環境を安価に構築/維持することができる」
「バックアップ間隔などのポリシーを強制させることができる」
以下のグラフは年商10億円以上~20億円未満、 20億円以上~50億円未満、50億円以上~100億円未満の企業層を対象に上記で(※)を付加した6項目の回答割合を示したものだ。(以下の6項目が最も回答割合の高い選択肢というわけではない点に注意)(本リリースの元となる調査レポートでは年商500億円未満の7つの年商区分全てにおける集計データが含まれる)
「バックアップ保存先として他社のクラウドサービスを選択できる」の回答割合は年商規模が大きくなるにつれて回答割合も高くなっているのに対し、「ネットワークに負荷をかけずにPCバックアップを実施できる」は逆に年商規模が小さくなるにつれ回答割合がやや高くなっている。このようにバックアップ製品/サービスに対する今後のニーズを把握する上では、年商規模による傾向の違いを理解しておくことが重要となってくる。


調査実施時に選択肢として挙げた製品/サービス一覧

本調査ではバックアップを「PCやサーバのデータを保存/保管するアプリケーション」と定義している。この定義に基づき、アンケート回答者はバックアップを含めた13種類のアプリケーションカテゴリから導入済みのものを選ぶ。そこで「バックアップ」を選んだ場合にはさらに以下に列挙された導入済みの製品/サービス名の中から導入済みのものを選択する。また、以下の選択肢は過去の調査結果に基づいて、自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。

*主にサーバ向けのソフトウェアパッケージ
Backup Exec:ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
Backup Exec Small Business Edition:ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
NetBackup:ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
System Recovery Basic Edition/Linux Edition/Server Edition:
ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
System Recovery Small Business Server Edition:ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
System Recovery Virtual Edition(仮想環境向け):ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
Arcserve Backup:Arcserve
Arcserve UDP (CA arcserve D2D):Arcserve
Acronis Backup for Windows Server/for Linux Server:アクロニス
Acronis Backup for VMware/Advanced for Hyper-V:アクロニス
Fast Back:日本IBM
ShadowProtect Server:ストレージクラフト
ShadowProtect Virtual(仮想環境向け):ストレージクラフト
Air Back for Server:アール・アイ
NetVault Backup:デル・ソフトウェア
vRanger(仮想環境向け):デル・ソフトウェア
ActiveImage Protector ServerEdition/Linux Edition:ネットジャパン
ActiveImage Protector Virtual Edition(仮想環境向け):ネットジャパン

*主にPC向けのソフトウェアパッケージ
System Recovery Desktop Edition:ベリタステクノロジーズ(シマンテック)
Acronis True Image(個人向け):アクロニス
Acronis Backup for PC(企業向け):アクロニス
ShadowProtect Personal(個人向け):ストレージクラフト
ShadowProtect Desktop(企業向け):ストレージクラフト
SecureBack3:アール・アイ
Air Back for PC:アール・アイ
ActiveImage Desktop Edition:ネットジャパン

*その他の形態
ASP/SaaS形態のバックアップサービス
アプライアンス形態のバックアップ機器
セキュリティ製品/サービスに含まれる機能を利用
運用管理/資産管理の製品/サービスに含まれる機能を利用
ハードウェアに付属のバックアップ機能を利用
ハードウェアに付属のバックアップサービスを利用
インターネットプロバイダのバックアップサービスを利用
OSに付属のバックアップ機能を利用
IT管理/運用のアウトソーシングの中でカバーしている
上記以外のパッケージ製品またはサービス

本リリースの元となっている「2016年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
(リンク »)
本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp
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