本特集「次世代ファイアウォールとは何か?」の最終回にあたる今回は、メインテーマである「次世代ファイアウォール」にちなみ、大手ファイアウォール、UTMベンダー各社がネットワークセキュリティ上の脅威をどのように分析し、次世代のファイアウォールの条件に何を示すのか、さらには各社が開発、販売する製品のユニーク性について取り上げてみたい。
「次世代ファイアウォールを定義するにあたり、注目すべきキーワードはネットワークトラフィックの増加と金銭目的の脅威、そして景気後退の3つだ」と語るのは、フォーティネットジャパンでビジネスディベロップメント ディレクターを務める西澤伸樹氏だ。
近年、ビデオコミュニケーションやオンラインゲームの利用増により、ネットワークトラフィックが急増しているという西澤氏は、次世代ファイアウォールを選択する際にはトラフィックに耐える高速化が不可欠とする。
また、スケアウェア(偽セキュリティソフト)やキーロガーといった金銭目的の不正アクセスが急増。攻撃者はスパムを送りつけ偽のウェブサイトに誘導し、ソフトをダウンロードさせてデータを盗み出すという複合した手法をとる。そのため、1台のセキュリティアプライアンスにも多様な防御手法が望まれている。
さらに、急激な経済状況の悪化により、今年は製造業だけで40万人の失業者が発生するともいわれ、内部犯行が起きやすくなる可能性があるという西澤氏は、「雇用不安により、社内の緊張関係が高まっている状況を経営者は直視しなければならい」と警告する。
したがって、部門間や個人間でセグメントを分け、その境界にファイアウォールを立てて、許可された人だけが情報を受け取ることをできるようにする使い方も増えるという。
そんな状況で、フォーティネットが次世代ファイアウォールとして推す製品は、ミッドレンジの「FortiGate-310B」と「FortiGate-620B」だ。
フォーティネットの「FortiGate-310B」(上)と「FortiGate-620B」
中堅企業と大企業の部門システム向けの「FortiGate-310B」は、マルチコアCPUに加え、ネットワークプロセッサにASICを2基、コンテンツプロセッサ1基を搭載し、8Gbpsのファイアウォール性能と6GbpsのIPsec VPN性能を提供する。AMC(Advanced Mezzanine Card)拡張スロットを利用すれば、ファイアウォール性能を12Gbps、VPNも9Gbpsまでの高速化でき、1Gイーサのスイッチポートも12個まで増設することができる。
また、中規模企業向けの「FortiGate-620B」は、ASICのネットワークプロセッサを4個内蔵し、最大20Gbpsのファイアウォール性能と最大15GbpsのVPN性能、さらに24個までのポートが利用可能となる。高速のため、旧式のファイアウォール数台をこの1台に集約し、仮想UTM機能で論理分割して運用してもパフォーマンスが犠牲にならないという。
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