日立システムアンドサービス(日立システム)は4月20日、同社が提供する従業員フロントソリューションの就業管理モジュール「リシテアJob」が、小松製作所(コマツ)の就業管理システムに採用されたことを発表した。
リシテアJobは現在、コマツ及びコマツグループ13社、約1万5000人に利用されている。出勤、退勤、残業、年次有給休暇などが容易に把握でき、就業状況の見える化を実現しているという。日常業務のレベルでは、従来の紙ベースでの就業管理から移行したグループ企業に、効果が最も顕著に現れてるとしている。
リシテアシリーズは、就業管理のリシテアJobを中心として、工数管理の「リシテアCost」、健康管理の「リシテアHealthCare」、旅費申請の「リシテアTravel」、汎用ワークフローの「リシテアFlow」、帳票閲覧の「リシテアReport-i」、人材戦略の「リシテアCareer」で構成されている。同シリーズは、日立システムの主力パッケージ製品として、国内大手企業を中心に既に約720社の導入実績を持つという。
今回コマツがリシテアJobを導入したのは、同社の旧就業管理システムのユーザー数が上限に達しつつあったことや、より快適にシステムを使いたいという現場の声があったことなどが背景となっている。また、他システムとのデータ連携で不整合が生じた場合の対応作業の手間の省力化や、2010年4月に施行される労働基準法改正への対応、グループ全体としてさらなるコンプライアンス推進を図る必要があったことなどもシステムのリプレースが検討された要因だとしている。いつくかの就業管理システムを比較、検討した結果、画面のインターフェースがきれいでわかりやすかったことやコストパフォーマンスの高さなどが評価され、リシテアJobが選定されたという。
リシテアJobは、販売系のグループ企業も導入対象となった。導入にあたっては、個人ごとに異なる勤務スケジュールやカレンダー設定、事業場外勤務の給与支払いなどの要件へも対応した。日立システムでは、リシテアJobは特有のルールがある販売系企業などにも柔軟に対応可能なため、コマツの要望をほぼすべて満たすシステムが構築できたとしている。リシテア全体のレスポンスの早さや他システムへのデータ連携時の配慮、短期間でのシステム構築、信頼性などについてもコマツから高く評価されたという。
日立システムは、今後もリシテアJob未導入のコマツグループ企業へのリシテア適用展開や、労働基準法改正対応などの支援を行う。また、将来的には、人事のエキスパートが有効に使えるソリューションや、トータルパッケージとして機能し業務プロセスの改革を実現するソリューションをコマツに提案していきたいとしている。