トーバルズ:「開発中のカーネルを毎日テストすべき」--MLで呼びかけ

Ingrid Marson (ZDNet UK)

2005-03-31 13:13

 Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsは米国時間29日、Linuxカーネルの定期パフォーマンステストを頻繁に実施するよう提唱した。

 パフォーマンスデータは現在、直近のプロダクションカーネル数バージョン分しか入手できない。Torvaldsは、効率の悪いコードを簡単に見つけ出せるようにするため、開発中のカーネルについてもパフォーマンステストを継続的に行うべきだと述べた。

 TorvaldsはLinuxカーネルのメーリングリストに、「カーネルのテストをリリース時だけに行っていると、コード作成から問題発見までに2カ月のタイムラグが生じる。毎日(もしくは少なくとも週2〜3回は)テストを実施した方が、得られるものも大きい」と記載している。

 この問題は、IntelのKenneth Chenがカーネル2.6の各種バージョンのパフォーマンスデータを発表したことを受けて浮上した。このテストでは、Linuxカーネル2.6.11、2.6.9、2.6.8、2.6.2のパフォーマンスが、Red Hat Enterprise Linux 3(RHEL3)より、それぞれ13%、6%、23%、1%ずつ低かったとされている。RHEL3は、カーネル2.4ベースの製品で、これにカーネル2.6の機能の一部が取り入れられていた。

 Torvaldsによると、パフォーマンスの低下を引き起こしたコードを特定するには、より詳細なテストデータが必要だという。

 Chenは、定期パフォーマンステストをもっと頻繁に行えるよう会社のマネジメント層を説得するつもりだと述べる。「Linusがテストデータを毎日確認したがっていることを、会社のマネジメント層に知ってもらいたい」(Chen)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]