米VMwareは米国時間6日、同社の製品をより簡単かつ、より低価格で利用可能な開発者向けサブスクリプションサービスの発表を予定している。同社は、コンピュータ上で同時に複数のオペレーティングシステム(OS)の実行を可能にするソフト開発の草分け的存在である。
米EMCの子会社である同社が発表予定のVMware Technology Networkと呼ばれる新サブスクリプションサービスは、1人当たり年間299ドルで提供される。VMwareのグループプロダクトマネジャーSrinivas Krishnamurtiによると、同サービスに加入すれば、VMware Workstation、廉価版VMware GSX Server、最上位版VMware ESX Serverの全てを利用することができ、個々の製品ごとに料金を支払う必要はないという。
ソフトウェアを通常よりも遥かに安い価格で購入できるオプションもある。一例として、デュアルプロセッサマシン向けのGSX Serverは1694ドルで購入可能だ。しかし、新しいサブスクリプションサービスの下では、同ソフトは開発目的でのみ使用することが可能で、製品として使用する場合は別個にライセンスを購入する必要がある。
ハイエンドのUnixサーバやメインフレームサーバ上で複数のOSを同時に実行させる技術はかなり以前から存在するが、VMwareは、IntelのPentiumやAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronといったx86プロセッサを使用した、より一般的なシステム上で動作する点が特徴的だ。
VMwareをインストールしたコンピュータ上では、各プログラムはコンピュータのハードウェア上で直接動作するのではなく、「仮想マシン」上で動作する。これにより、動作上の問題や時に互換性の問題も発生するが、このアプローチの1つの利点は、仮想マシンの状態を保存し、後に元の状態を復元できる点だ。
Krishnamurtiによると、ユーザーはネットワークを通じて、VMwareのビジネスパートナーであるOracle、Red Hat、Novell、SpikeSourceなどが提供しているソフトウェアがインストールされた構成済みの仮想マシンをダウンロードできるという。
VMwareは6日に、VMware Technology Network用のウェブサイトを公開する。サブスクリプションサービスおよび構成済みの仮想マシンが利用可能になるのは6月13日以降だ。
現在VMware製品は、主にMicrosoftのVirtual PCやVirtual Serverとの競争にさらされている。また、オープンソース製品のXenも幅広い支持を得ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ