日本アタッチメイトは6月13日、IBM製メインフレームを含むデータベース管理システム全34種類にアクセスする通信ミドルウェア「Attachmate ACA」を出荷した。SOAシステムの構築やデータのマイグレーションに適する。開発は米Attachmate。価格は利用形態やプラットフォームに依存するが、1000万円程度から。
Attachmate ACAは、データアクセス用ミドルウェアである。アプリケーション・サーバ・ソフトなどと組み合わせ、データベース管理システムに対してデータベース・アクセスする。Attachmate ACA自身がデータベース・アクセスとデータベースのレプリケーション機能を持つ。データベース管理システムが出力するトランザクション・ログを逐次取得することによるリアルタイムでのデータベース複製や、指定したスケジュールでバッチ処理を実行することによるデータベース複製が可能である。
Attachmate ACAの最大の特徴は、アクセス可能なデータベースが全34種と多い点と、Attachmate ACAの稼動環境が多い点である。メインフレームなどのレガシー・システムとIAサーバなどのオープン系システムが混在する情報システムにおいて、データベース・アクセスの手続きを一元化し、プラットフォームの移行パスとなることができる。意思決定支援などのような参照系の情報系システムを新プラットフォームへ移行させ、一方で基幹系システムはメインフレームを使い続けるといった用途に適する。
業務アプリケーションとの連携手段は、各種言語用のSDK、J2EE Connector Architecture(JCA)、Microsoft COMなど。Java RMIやCORBA経由での利用や、TPモニタソフトのBEA Tuxedo、Microsoft MTS、IBM CICS、Nonstop Himalaya用Pathwayから利用することも可能である。接続可能なデータベース管理システムは、OracleやSQL Serverなどのほか、InformixやSybaseはもちろん、ADABAS、Btrieve、ISAM、DB2、MUMPS、VSAMなど全34種類である。
なお、開発会社の米Attachmateはまもなく、メインフレーム用の端末エミュレータとX-Window SystemのX端末ソフトを開発する米WRQと合併し、新たに米AttachmateWRQが発足する。米Attachmateと米WRQはともに、別の企業によって買収され、1つの会社に事業統合するかたちである。