日本IBMとシスコシステムズは7月11日、日本IBMのIT資源向け自動化/仮想化システムと、シスコのネットワーク機器向け統合化/仮想化技術を連携させ、「ネットワーク統合ソリューション」として提供すると発表した。「これにより、顧客は、サーバとネットワークの状況を見ながら資源を割り振るといった、複雑な運用/管理から解放される」(両社)
ネットワーク統合ソリューションは、日本IBMのサーバ「IBM eServer BladeCenter」などと仮想化技術「IBM Virtualization Engine for Enterprise」に加え、シスコのマルチレイヤスイッチ「Cisco Catalyst 6500シリーズ」で構成する。同製品を組み込んだ環境では、稼働状況に応じてサーバ資源が自動的に追加され、それに応じてネットワークも自動的に設定される。さらに、パフォーマンスの平準化も行われる。
具体的なメリットは以下の通り。
- 筐体数の削減と配線の簡素化により、管理性が向上し、断線など物理的障害の発生確率を最小化する
- サーバ追加などによるネットワーク変更作業を自動化し、それにともなう管理コストを低減する
- ネットワーク負荷の集中によるパフォーマンス悪化や障害発生を最小化するとともに、発生時の早期復旧を目指す
両社は、東京都中央区の日本IBMの箱崎事業所内にデモンストレーション環境を構築し、7月下旬より公開する。顧客は類似環境を構築し、ネットワーク統合化および仮想化ソリューションの検証を行う。両社は、実証済みネットワーク構成のパターンや、自動化のためのサンプルシナリオ、ワークフローなども提供していく。