NTTは7月26日、大きな声と小さな声を同時に自動補正して通話できる方向別自動音量調整(方向別AGC)技術と、広帯域音声と従来の電話帯域音声が混在したまま多地点通話が可能な多地点用広帯域音声コーデック技術を発表した。
これらの技術はVoIP対応音声会議装置への搭載を前提に開発されたもの。スピーカとマイクが一体となった音声会議装置へ適用することにより、マイクの設置・調整などの煩わしさが大幅に減少、接続先の相手が広帯域か電話帯域かを意識することなく接続できるといったメリットがある。
マイクロホンアレー技術(2つ以上のマイクの出力信号の時間関係や大きさを判断して、任意の方向の音を強調したり、低減したりする技術)を利用することにより、本来距離が近い人の声ほど大きく聞こえていた音量も、距離にかかわらず同様の音量に調節することが可能だ。
NTT東西は半年後を目処に同技術を利用する音声会議装置を商品化する予定だ。また、NTT研究所では音声コミュニケーションをより快適にするため、生活音の中から音声だけを取り出して伝送するための研究開発を進める。