IBMが米国時間26日に新しいデータバックアップソフトを発表する予定だ。これによりIBMは、CDP(Continuous Data Protection:継続的データ保護)市場への最新かつ最大の参入者となる。
「IBM Tivoli Continuous Data Protection for Files」と称される同製品は、9月16日に発売される予定だ。これは、ビジネスユーザーが自分のコンピュータやラップトップのデータを自動的かつ継続的にバックアップし、さらに遠隔地にある会社のサーバにコピーを送信するよう設計されている。
「1時間または30分ごとにデータのスナップショットを作成するソフトウェアが既にあるが、ユーザーはどのファイルが保存されていて、どのファイルが保存されていないかを確認しなければならない」とIBMの情報担当オンデマンドディレクターのMichael Nelsonは言う。
Enterprise Strategy GroupのシニアアナリストSteve Duplessieは、スナップショットを作成するタイプのソフトウェアはCDPツールよりも大きなストレージ容量を必要とすると言う。それは、CDPツールの場合はファイルへの最後の変更点のみをバックアップするのに対し、スナップショットソフトの場合はファイル全体を保存するためだと、Duplessieは付け加えた。
IBMはRevivioが1年前に開拓した新しい市場に参入しようとしていると、Duplessieは説明する。競合他社の中には、XOSoft や、Veritasの元幹部が設立したMendocinoがある。
セキュリティ大手のSymantecに買収されたストレージ大手Veritasは、Pantherという製品のベータ版を現在公開している。Symantecの広報担当者によると、同社はPantherの完成版を数カ月以内に発売する計画であるという。
また、ほかの大手IT企業も近い将来に同市場へ参入する意向を示しているが、IBMは自社が優位だと考えているとNelsonはいう。
「まず、ほかのTivoli製品と統合されている点が、IBM製品の強みとして挙げられる」とNelsonはいう。さらに「これはIBMのオンデマンド戦略の一環として提供され、より高い信頼性と、より高いコスト削減効果、より確実なデータ管理を顧客に提供するものだ」と付け加えた。
IBMは、IBM Tivoli Continuous Data Protection for FilesをクライアントPCは1台あたり35ドル、サーバは1CPUあたり995ドルで販売する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ