IBMは、企業の最高経営責任者(CEO)から末端の社員まで、すべてが自社の企業戦略を把握できるソフトウェアを開発している。
IBMは「WebSphere Portal」のアドオンとなる同ソフトウェアを、いわゆる「コーポレートダッシュボード」製品として10月に発表する予定だ。IBM幹部によると、この製品によって各社員は個々の目標達成状況を把握できるようになるという。
「WebSphere Portal for Business Strategy Execution」というこのソフトウェアは、売上目標を達成するなどの企業が実施する大きな取組みを、各社員に関連する形で視覚化してくれるツールだ。
ダッシュボードは、目標達成に向けた進捗状況を社員にいち早く伝えるように開発されている。例えば、画面に赤い下向き矢印が表示されると、カスタマーサービスに対する苦情が増えていることがわかる。
IBM Workplace製品マネジャーJeremy Diesによると、企業のIT管理者は、個々の営業担当者や管理職が目標達成に関する最新情報を把握できるように各バックエンドシステムと接続を設定できるという。
Microsoftは今年に入って、「Maestro」という開発コード名を持つ新製品について詳しく説明したが、これを利用するとエンドユーザーはOfficeアプリケーションから営業報告書にアクセスできるようになる。
ビジネスインテリジェンスツールを提供するCognosやHyperionのようなデータ分析企業も、それぞれの報告分析パッケージにダッシュボード製品を追加している。
IBMは、企業内でこのようなビジネスインテリジェンスツールを採用する人が少ないため、IBMのダッシュボード製品とは競合しないと述べた。Diesによると、IBMのポータルベースのダッシュボードツールは、長時間にわたる研修を行わなくとも利用できるという。
また、IBMのWebSphere Portal for Business Strategy Executionは、特にバランス・スコアカードのような業績評価手法と連動して動作するように開発されている。これらの評価手法は、トラッキングすべき業務や評価方法をどのように分類するかについてのガイドラインを提供するものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ