また、SunのJavaもよく使われているが、Javaの中核部分はオープンソースではない。「われわれは、Gmailなどで、Javaを非常によく使っている」とDiBonaは言う。同社の主張によると、ウェブベースの同電子メールサービスには数百万人の利用者がいるという。
Sunは、Javaの基本部分であるVMコンポーネントをオープンソースとして公開していない。しかし、Apache Software Foundationでは「Project Harmony」と呼ばれるオープンソースのJava開発に取り組んでおり、現在ではIBMの開発者も同プロジェクトをサポートしている。
DiBonaはHarmonyについて、「彼らは大きな成功を収めると思う」と述べた。「彼らの得意とする分野だ。彼らが『このソフトウェアを書く』と言ったら、そのソフトウェアは完成する」と語っている。
Googleはオープンソースソフトウェアを好んでいるが、同社が進める開発作業の多くはプロプライエタリなものだ。
DiBonaは、表示する検索結果を判断する際に同社が利用するアルゴリズムに言及し、「PageRankをオープンソース化することは絶対ない。これがGoogleをGoogleたらしめているからだ」と語っている。
オープンソースへの貢献
Googleはオープンソースソフトウェアを利用しているだけではない。同社はオープンソースを生み出してもいる。たとえば、同社の社員はApache Axis Webサービスプロジェクトにソフトウェアを提供していると、DiBonaは言う。
また、Googleでは次のような著名なオープンソース開発者も働いている。
- Sean Egan(IMソフト「GAIM」の開発プロジェクトリーダー)
- Alex Martelli(「Python」プロジェクトの主要メンバー)
- Greg Stein(Apache Software Foundation会長、ソースコード管理用ソフト「Subversion」の管理者)
- Ben Goodgerなど「Firefox」ブラウザプロジェクトに関わる数人の主要プログラマー
Googleはまた、いくつかのオープンソースプロジェクトも公開している。このなかには、ソフトウェアのデバッグやパフォーマンス改善、MySQLデータベースの監視、AJAXを使ったウェブインターフェース開発用など各種のツールが含まれる。
ただし、いまのところ、Googleの各オープンソースプロジェクトには重要な制限がある。それは同社が外部からのコードの提供を受け付けていないということだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ