富士通と米レッドハットは12月1日、Linuxソリューションの提供に向けたグローバル提携の一環として、同日より共同で富士通の基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」へのアプリケーション移植を開始すると発表した。
両社は2003年5月のグローバル提携以降、ミッションクリティカル領域のLinuxソリューション分野で、マーケティングや営業、ソフトウェア開発、およびシステムの構築とサポートを共同で実施してきた。2003年12月には、「共同開発推進室」を米国のレッドハット内に開設し、Linux OS機能の開発や日本および海外の富士通グループに対する迅速なサポートを実施している。
レッドハットは2005年2月、Linuxカーネル2.6をベースとした最新ディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux v.4(RHEL4)」の販売活動を開始し、基幹システム分野への進出を加速している。一方の富士通は2005年4月、CPUにIntel Itanium 2プロセッサを搭載でき、RHEL4が稼働するPRIMEQUESTの販売活動を全世界で開始。大規模基幹システムへのLinux適用を推進中だ。
今回の共同活動では、他社UNIXサーバや32ビットのLinuxアプリケーションを使用しているユーザーを対象に、RHEL4を搭載したPRIMEQUESTの64ビット環境への移植や、RHEL4への対応が大幅に改善された最新バージョンのIA-32 Execution Layerを利用した32ビット環境への移植を、共同で推進していく。移植後の検証環境は、富士通の「Platform Solution Center」で整備される。
対象地域は日本市場。将来は、欧州、北米/南米、アジア太平洋地域へと拡大していく予定だ。