Windows 98/Meは対象外
Microsoftが米国時間5日に発表したところによると、Windowsの古いバージョンには、同OSを標的とした今回の攻撃の影響は及ばないという。
同社のセキュリティ勧告には、Windows 2000/XPおよびWindows Server 2003は脆弱性の影響を受けるが、Windows 98/Millennium Edition(Me)が同脆弱性を悪用した攻撃にさらされることはないと記されている。
当初は同OSの旧バージョンも同様に脆弱だとされていたが、Microsoftはこれを撤回している。
「Windows 98、Windows 98 Second Edition およびWindows Meにも問題のコンポーネントが含まれているが、調査の結果、現時点ではこれを悪用した攻撃が起こる可能性はないことがわかった。したがって、これらのバージョンでは同問題を深刻であるとは認定しない」と、Microsoftはセキュリティ勧告の中で述べている。
MicrosoftのSecurity Response Centerでオペレーションマネージャを務めるMike Reaveyによると、Windowsの旧バージョンに存在するWMFコードにも問題はあるが、これを悪用するのは難しいという。
Reaveyは「(同脆弱性を悪用するには)ユーザーによる特定の作業が必要になるので、脅威の深刻度は大幅に緩和されている」と述べ、「旧バージョンでの攻撃の形態は大きく異なる。今後攻撃コードが現れる可能性はあるが、深刻な問題にはならないと考えている」と続けた。
Hypponenもこの考えに同意している。「(旧バージョンにも)WMFのバグは存在しているが、これを悪用するコードは今のところ報告されていない」(Hypponen)
一方でMicrosoftは、攻撃者がOfficeドキュメントに悪質な画像を貼り付けるという新たな方法で同脆弱性を悪用するおそれがあると警告しており、脆弱なPCにとっては状況が悪化している。同社の以前の発表では、ユーザーが悪質な画像を含むウェブサイトを閲覧したり、電子メールに添付された画像を開いたりした場合にのみ、攻撃が起こるとされていた。
Windows 98/Meではこの問題の深刻度が低いと見なされていることから、MicrosoftはこれらのOSに向けた修復パッチはリリースしない予定だ。「旧バージョンについては、深刻な影響を及ぼす脆弱性に限定してセキュリティアップデートを提供している」と、同社は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ