IPA、1月のウイルス&不正アクセス届出状況、「警告無視」の怖さを指摘

WebBCN (BCN)

2006-02-06 11:41

 情報処理推進機構(IPA、藤原武平太理事長)は2月3日、06年1月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。

 これによると、1月のウイルス検出数は約413個と、05年12月の約1344万個から約7割の減少となった。検出数が減少したのは、大量のウイルスメールを送信し、ウイルス検出数増加の原因となったW32/Soberの特定の亜種がメール送信活動を停止したため。W32/Soberの検出数も、12月の約1075万個から1月の約163万個と、約85%減少した。一方、ウイルス届出件数は、05年12月の4293件から4499件へ、4.8%増加した。

 1月の不正アクセス届出件数は50件で、そのうち13件で被害があった。被害届出の内訳は、侵入11件、その他が2件。そのうち、SSHで使用するポートへの攻撃を受け、侵入されたという届出が3件、Webサーバーに侵入され、フィッシングに悪用するためのWebコンテンツを設置された届出が2件、XML-RPCのPHP実装ライブラリの脆弱性を突かれて侵入されたという届出が2件あった。

 1月の相談件数は748件で、とくに、いわゆる「ワンクリック不正請求」に関する相談が多く、173件にも及んだ。また、寄せられた「ワンクリック不正請求」の事例を分析した結果、被害発生の過程においては何らかの“警告画面”が表示されてことがわかったという。被害は、利用者がその警告を軽視したために発生している。こうした状況を受けIPAでは、ファイルを開く際にWindows XPがシステム保護のために表示する「セキュリティの警告」や、通信操作をしていない時に「接続の許可」を求める警告が表示された場合は、安易に「実行」や「実行する」をクリックしないよう呼びかけている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]