--顧客を調査しているとおっしゃいました。Galaxyを使用している人々の割合はどれくらいですか。
正確な数字は把握していませんが、数千という企業顧客の総数からすると非常に小さな割合です。
--SolarisとLinuxの割合はどうなっていますか、そして2006年の目標は何ですか。
Solarisの定着率を正確に把握するのは非常に困難です。われわれは昨年、すべてのマシンに「Solaris 10」をプリインストールすることにしました。ディスクレスのものを除き、出荷するマシンにはすべてSolaris 10をインストールしたのです。出荷された後で起こることを知るのは困難です。顧客は、自分が使用したいOSをインストールすることができるからです。
しかし、われわれはSolaris 10のアップデート1を最近リリースしました。これには自動アップデート機能の登録も含まれています。これによって、Solarisが稼動している台数や、アップデート状況について、統計的なデータを取得できるようになります。
過去には、Solarisの使用率を20〜25%と見積もっていました。しかし、今ではその使用率はもっと上がっています。
--それで、2006年の目標は何かありますか。
いいえ、Solarisの使用率に関しては特別な目標を置いていません。全体としての販売台数で捉えています。100万台のサーバを販売すれば、Solarisの使用率があまり高くなかったとしても、Sunにとって十分な数になります。
--しかし、利益幅という点では好ましくないのでは。
Solarisがわれわれにとって重要である理由はいくつもあります。まず、われわれはサービスをハードウェアにバンドルすることができます。開発したのはわれわれですから、修正もわれわれができるわけです。最近、「Niagara」(Sunの新プロセッサである「UltraSparc T1」の開発コード名)上で奇妙な動作がみられると顧客から指摘されたことがありました。その指摘から24時間もたたないうちに、われわれは問題点を発見し、コードを修正したのです。OSを開発していなければ、こんなことはできません。
--8ソケットのx86サーバ上でSolarisを稼働させると、自社のSparc製品ラインと競合するのではありませんか。
現時点はこの2つの製品ラインはオーバーラップしています。(UltraSparcを搭載した)「V120」「V240」「V440」が、(Opteronを搭載した)「V40z」とオーバーラップする可能性はあります。しかし、われわれはかなり以前に、たとえオーバーラップが発生しても、人々が抱えるどのような問題でも解決できるようなサーバ製品ラインを作ろういう決定を下しました。
IV+やNiagaraといった最近のUltraSparc製品を見てもらえれば、得意とするワークロードがOpteron製品のものとは異なっていることがわかるはずです。典型的なWebサービスのワークロードに関しては、Niagaraに勝てるOpteronは存在しないでしょう。一方、汎用目的のワークロードであれば、OpteronはNiagaraよりも高速です。営業部門は、問題を解決するための最適な方法を見つけ出し、役立つテクノロジーであれば何でも使うわけです。現時点では、バックエンドにSparc、フロントエンドにV20zやV40zというように、マシンを組み合わせて使用することが一般的になっています。人々は、NiagaraとGalaxyを一緒に使用しているのです。
--顧客からみて、Sunの競合企業はどこになりますか。
頻繁に競合関係になるのは、上位3社、すなわちDell、HP、IBMです。金融サービスにおいては、戦略としてOpteronを採用し、Intel(チップ搭載システム)の購入をやめた顧客が何社もあります。こういった分野の顧客の評価では、「われわれかHPしかない」ということになります。分野を限らなければ、x86においては常に先に挙げた3社と競合することになります。1年前には、Sunは競争への参加さえおぼつかない状態でした。
--Opteron製品のみを購入するという顧客が存在するということでしょうか。
すべてのインフラをx86システムにするために、今後はOpteron製品しか購入しないと決定した企業が複数存在しています。これらはかなりの大企業です。しかし、これはそれほど驚くほどのことではありません。こういった企業は数年前に、Intelのみを使用すると決定していました。ですから、購入にあたって例外的な手続きを踏む必要がありますが、実際に他のマシンを購入することもできるのです。