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IBM研究部門責任者が語る「バランスの妙」 - (page 2)

文:Martin LaMonica(CNET News.com)
翻訳校正:坂和敏(編集部)

2006-03-23 16:24

--研究予算はどう配分していますか。

 ざっくり言うと、サービス、ソフトウェア、システムおよびテクノロジーに対し、3分の1ずつ割り当てています。研究に対する投資は、正確に3分の1ずつというわけではありませんが、一時期は85%を占めていたハードウェアから、今ではソフトウェアやサービスへと比重が移っています。

--サービスの提供に関して、研究はどう役立っているのですか。

 サービスでは、われわれはかなりの程度まで他社のデータセンター業務を引き受けます。あるいは、顧客に問題解決用のアプリケーションを提供したり、その運用をIBMで行ったりもしています。そして、人々はそういったことに対してサービス料金を支払うわけです。

 このビジネスを追求する道は2つあります。1つ目は労働コストで利鞘を稼ぐという道です。これはつまり、可能な限り、インドなど人件費の安い国で仕事を行うということです。もう1つは、1人当たりの人件費を削減するのではなく、人そのものを減らす、つまり自動化を行うという道です。研究は実際のところ、これらのいずれにも役立ちますが、特に自動化の支援にはとても役立っています。

--ビジネスにかかわるコンサルタントが、能率良く効果的に働けるようにするための技術開発に投資しているとおっしゃっているように聞こえますが。

 これは、われわれが製造分野で長年行ってきたのと同じことです。製造分野で自動化を行うのは、基本的に製造コストを下げるためであり、その際には肉体労働をできるだけ排除します。

 それはITサービスにも当てはまりますが、ただ、ITサービスにはそうした技術が適用されてこなかったのです。つまり、ITサービスには自動化の余地が多く残されており、それに対してまだ手がつけられたばかりの状態というわけです。

--CEOのPalmisano氏は、プロセス改善というこのアイデアを大いに宣伝しています。このアイデアに従えば、IBMのビジネスコンサルタントはビジネスプロセスを構成要素に分割することで、それを分析できるようになります。そしてその後、プロセスを合理化する最善の方法を提示できるということですが、これについて説明していただけますか。

 そのビジネスは、どちらかといえば、コンサルティング業務と、われわれが「Business Performance Transformational Services」と呼んでいるものに重きを置いたものとなります。これはIBMにとって、それだけで1つの大きなチャンスです。

 これについては次のように考えてみてください。企業の現場には、何らかの非効率性が内在しており、社外に委託できるようなプロセスを社内で処理しています。また、社外に委託したプロセスやサービスを、社内のプロセスとうまく統合できていないこともあります。こういったことはすべて、非効率性に結びつくわけです。

 非効率なプロセスを抱えているこういった企業は、世界中どこにでも存在しています。世界のGDP合計を考えてみると、無駄になっている金額の多さがわかるはずです。詳細な分析と、企業の運営形態のモデル化によって非効率的なところを少しでも改善できれば、そこに大きなチャンスが生まれます。ところで、あなたがとても革新的な人だったとして、新たなiPodを創造した場合でも、得られる利益は何千万ドル、何億ドルというケタの話になります。これに対して、われわれは今、何千億ドル単位の話をしています。つまり、チャンスは本当に大きいということです。

--あなたがワクワクするハードウェアを挙げてください。

 「BladeCenter」です。これはとても大きなチャンスです。(ここでの)最も大きなプロジェクトの1つが、まさにそれなのです。BladeCenterでは、アクセラレータボードをプラグインするだけで、アプリケーションが高速化されます。ソフトウェアを含め、他にいっさい手をつける必要がありません。顧客は、プラグ以外に手を触れる必要がなく、プラグインすればすぐにシステム全体が高速化されます。こういったものは、あなたが考える以上に実現が難しいものです。

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