アドビシステムズ(アドビ)は4月4日、国立大学法人岐阜大学が推進している遠隔教育プログラムにおいて、インターネット型遠隔授業のプラットフォームとして「Macromedia Breeze」が採用されたと発表した。
岐阜大学では、1997年に遠隔授業での単位取得が可能になったことを受け、遠隔教育推進の一環としてテレビ会議システムを用いたサテライト型授業を展開。2003年度(平成15年度)からは、さらなる学修機会の拡大を目的として、インターネットを利用した遠隔教育システムを併用している。
Macromedia Breezeは、アドビ(旧マクロメディア)のFlash技術を用いて、eラーニングやウェブ会議などを実現できるサーバシステム。岐阜大学では、大学院教育研究科における「働きながら学ぶ現職教師の遠隔大学院」のインターネット型授業のプラットフォームとしてBreezeを採用し、現在はカリキュラム開発専修の修士論文指導ゼミで利用している。
岐阜大学、総合情報メディアセンター教授の加藤直樹氏は、Breeze採用の理由として「ライブでの授業や録画した授業のオンデマンド配信などを、統合されたシステム上で実現できる」点を挙げた。そのほか、学生側で必要な環境はFlashプレイヤーが導入されたウェブブラウザのみである点、PowerPointで作成したプレゼンテーションを容易に配信できる点、ビデオ会議を実現しつつも多くのネットワークポートを開ける必要がない点などがメリットであるという。
岐阜大学では現在、本年後半に公開が予定されている講義コンテンツの作成を行っており、2006年度(平成18年度)よりカリキュラム開発専攻、2007年度(平成19年度)より学校教育専攻、教科教育専攻へと、順次Breezeによるインターネット型授業の適用範囲を拡大していく計画だ。