Sunの現在の市場評価は、同社のおよそ3万8800人の従業員のうち少なくとも25%の削減を求めている、とSacconaghi氏は述べる。同氏の期待に応えたのは、Lehman氏が示す2007年度予算の最低目標(GAAPを用いた利益性)で、同社の資産に大きな変更はないと仮定し、3000から5000名の削減が求めるものだ。
Shoemaker氏が問題にしたのは、Sunの人員削減戦略だけではない。もう1つの問題は、McNealyに唯一影響を与えることができた同社ナンバー2の最高執行責任者(COO)Ed Zander氏の退任である。その後任には、Jonathan Schwartz氏が就いて2年あまりになる。Zander氏は2002年にSunを退社し、2003年にMotorolaのCEOに就任した。
「私見だが、(Sunの)失策の中で最も致命的だったのが取締役会の選挙でSunのCOOのEd Zander氏の退職を許可したことだ。Ed Zander氏は素晴らしい戦略的マーケティング理念を持った強力な指導者だった」(Shoemaker氏)
「EdがSunを去ると、既に低下していた士気がどん底まで落ちた。Sunは社外に目を向けることもなく、誰もが認める経験豊かで著名な人材をEd氏の後任に据えるチャンスを逃した。代わりに同社がCOOに登用したのは、手腕に関しては未知数の社内の人間だった」(Shoemaker氏)
Shoemaker氏はSunが下した費用のかさむ決定も批判した。それは41億ドルを投じたStorageTekの買収だ。しかしその金額はStorageTekが現金を保有していたため、実質的には30億ドルとなった。
「SunがStorageTekの買収に40億ドルも投じたことについては、驚くばかりだ。その金は発行済み普通株式の半分を買い戻すために用いることもできたし、また同時に間近にせまった中間的な市場売上を改善するため、企業サイズの縮小を断行するために使うこともできたかもしれない」(Shoemaker氏)
SunのJavaソフトウェア計画も、IBMなどの競合会社が採用する製品の開発に4000名以上を引き抜いて雇用したため費用のかさむ事業となった、と同氏は指摘する。「コスト負担は驚くほど膨大だった。具体的には、研究開発部門に1年で何億ドルを投じ、さらに直接的な利益に繋がる製品開発にも取り組むことが可能だった非常に高度な技術を持った全てのエンジニアに膨大な費用がかかった。例えば、それらの資源の一部がSolarisに充てられたのなら、状況は大分変わっていただろう」(Shoemaker氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ