ILOGは4月4日、フランス国営鉄道SNCF傘下の貨物輸送会社SNCF Fretが、IT刷新の一環として「ILOG JRules」を利用た新見積システムを開発したことを発表した。
SNCF Fretでは、ILOGのBRMS(ビジネスルール管理システム)製品群の主要製品であるILOG JRulesを採用することで、国内外の運送管理業務を対象とした見積作成ポリシーの簡素化と自動化に成功。請求処理コストを20%節減している。
鉄道で積荷を運ぶ場合、料金決定には季節性、貨車の種類、地理的条件、積荷の種類、リードタイムなど、さまざまな要素が加味される。さらに、SNCF Fretは1万3000社を超える顧客ごとに、それぞれの個別ニーズに対応する必要があり、営業担当者の見積り作成に手間がかかっていた。
しかし、同社の料金表は15年以上前のメインフレームに保存されていたため、見積作成ポリシーの変更を柔軟に行うことができず、管理も手作業でエラーが発生しやすいという課題を抱えていた。
そこで今回のシステム刷新では、数万件のビジネスルールを一元管理することで、見積もりの精度を高めている。これにより営業担当者は、顧客特有の事情に合わせた見積もりを作成できるようになり、より詳しい見積もりを容易に作成できるようになった。
また、ルール変更も容易かつ短時間でできるようになった。これらのルールは、ひとつのリポジトリに保存されているため、保守作業も容易になっている。