サーバソフトウェアの新興企業Cassattが、同社のコア製品である「Collage」向けに、物理マシンと仮想マシンの両方を管理できるモジュールを発表した。
米国時間4月17日に発表された「Cross-Virtualization Manager(XVM)」モジュールは、多数のサーバを自動管理するのに用いられるCassattの「Collage」ソフトウェアを拡張するための製品。XVMを追加することで、どのジョブがどの仮想マシンで動作しているのかを管理したり、サーバが異常終了した場合、あるマシンから別のマシンへとジョブを移動させたり、仮想マシンを起動/終了させたりするのに必要な機能が提供される。
企業がx86システムを大量に購入し始めた際に、その管理の煩雑さが嘆かれたように、現在は仮想マシンの管理の複雑さが嘆かれるようになっていると、Cassattの製品担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるRich Green氏は述べ、XVMはこうした問題を解決するものだと付け加えた。
「仮にデータセンターで運用している1台のマシン上で、10台分の仮想マシンを走らせようしたら、それまで想定していなかったような管理上の問題が発生するだろう。物理マシンであっても、仮想マシンであっても、同じような問題が起きる」(Green氏)
XVMソフトウェアは、VMWareやMicrosoftから提供されるx86サーバ向けの仮想化ソフトや、オープンソースの「Xen」と連携するように設計される。既にVMwareの仮想化ソフトとの相互運用性は確保されており、6月にはXenそして2006年の後半にはMicrosoft Virtual Serverでも利用可能となる予定だ、とGreen氏は述べた。
仮想化技術は、管理ソフトウェア市場に新しい分野をもたらしたが、管理ソフトウェアそのものは新しい市場ではない。
例えば、IBMも物理的マシンと仮想マシンの双方を管理できるように、「TotalStorage Productivity Center」および「IBM Director」といった管理ツールを開発している。「システムベンダーとしての経験および40年に及ぶ仮想化分野での実績のおかげでIBMは、多くの問題を解決するための独自の術をもっている」とIBMの仮想化担当バイスプレジデントを務めるRich Lechner氏が述べている。
同社のマーケティング担当バイスプレジデントのJay Fry氏によるとCassattのコアソフトウェアCollageのスタート価格は、サーバ40台あたり10万ドル、あるいは1台あたり2500ドル程度からだという。XVMモジュールを追加した場合、サーバ1台につき1250ドルが増額される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ