マーケティング改革に取り組むIntelは米国時間4月24日、企業PC向け技術の新ブランドを発表するものと見られている。
同社最高経営責任者(CEO)のPaul Otellini氏は先週行われた電話会議で、新ブランドを発表予定であることを明らかにした。この会議で同社は、第1四半期の決算を発表し、業績が低調であることを明らかにしていた。
チップごとの製造プロセスについて語る際、Otellini氏は自社ブランドについて、「CentrinoとViiv、それから24日に発表予定の企業デスクトップ関連のブランド」と述べていた。
Intel関係者は、24日にサンフランシスコのRitz-Carlton Hotelで予定されている記者会見に関してコメントを控えている。Intelの広報担当Scott McLaughlin氏は、「Paulが四半期決算報告の席で述べたこと以外にコメントすることはない」と語った。しかし、同社の計画に詳しい情報筋によると、Intelは24日に、ビジネスPCの管理や安全対策を容易にするための技術とともに、3つ目のブランドを公開する計画だという。Intelはこれまで、「Averill」のコード名でこれらの機能に言及してきた。
Intelは、ノートPC技術のCentrinoブランドを2003年に発表して以来、PCやサーバ向け技術のうちプロセッサ以外のものにマーケティング予算をつぎこんできた。 同社はこの動きを「プラットフォーム化」と呼び、これがCEOに就任して間もないOtellini氏にとって最大の取り組みとなってきた。
Centrinoはプロセッサだけを指すブランドではない。これは、モバイルチップセット、Pentium Mプロセッサ、そしてWi-Fiチップを組み合わせてパッケージ化されたブランドだ。またIntelは、ホームエンターテインメントPCをターゲットにする2番目のプラットフォームをViivと名付けた。PCベンダー各社が製品にViivのロゴステッカーを貼り、Intelからマーケティング費用を支給されるようになるためには、Intelのデュアルコアプロセッサに加え、Intelが指定する複数のコンポーネントを使ってシステムを構築しなくてはならない。
Intelは具体的なブランド名を明らかにしていないが、企業PCの分野でも同様の取り組みをしているものと予想されている。米国特許商標庁のサイトを21日にチェックしたところ、こうした動きを裏付ける新しい情報は見つからず、「Septium」「Eproximator」「Megaseries」など、既にお蔵入りとなった商標を眺めることになるのみだった。
IDCのアナリストRichard Shim氏は、企業PCブランドの特性の一部がほかのPCにも適用されることになれば、Intelはブランドの問題に陥るだろうと指摘する。「同じコンポーネントが個人向けのPCや企業向けのPCに搭載するようになると、(ビジネスブランドは)数年後にはどうなるだろうか?セキュリティや管理性、電力効率などは、デスクトップ固有の問題ではない」(Shim氏)
またShim氏は企業PCのブランドがCentrinoやViivほど広く普及する可能性は低いと述べる。「新ブランドは、手当たり次第に売り込む必要はない。ITマネージャーに売れればよいのだから。売り込む対象が狭いため、新ブランドにはCentrinoより少ないマーケティング予算が割り当てられるのではないだろうか」(Shim氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ