Banditは、Novellが現在、開発を支援しているプロジェクトだ。オープンソースであるため、誰でもコードをダウンロードし、プログラムを改変できる。Banditプロジェクトの目的は、ID関連サービス用の標準ベースのオープンソースコンポーネントを作成することだ。Banditのウェブサイトによると、Novellは同社のネットワークサインオン、ポリシーベースの管理、その他のディレクトリ関連サービスの初期コードを作成するため、オープンソース開発者を集める意向だという。
「デバイス、ユーザー、アプリケーション、OSなど、あらゆるものを管理できるID管理フレームワークを構築している」(Jaffe氏)
Banditは、NovellとIBMが支持するオープンソースプロジェクト「Higgins」を活用する予定だ。これにより、様々なインターネットサイトにおけるパスワードを、エンドユーザーはコントロールしやすくなる。
アナリストらは、ID管理こそが、オープンソースプロジェクトに最に適している分野だとアナリストは述べている。
「ID管理ツールは、さまざまなシステムにアクセスするうえで必要となるコネクタだ。そのため、コードを見ることができるのは、非常に意味のあることだ。」とDelphi GroupのアナリストDan Keldsen氏は述べた。同氏はまた、多数のパッケージアプリケーションで採用されているアクセス認証方法がプロプライエタリな技術であると、付け加えた。
Novellは、オープンソースのID管理製品について、企業で使用されるには不十分だと考えている。しかし、最終的にはLinuxデスクトップが企業の技術管理者から受け入れられるだろうと大きな期待を寄せている。
同社は7月に「SUSE Linux Enterprise Desktop 10」を出荷し、企業ユーザーに販売する予定だ。
同製品は、ウェブブラウザや生産性アプリケーションなど、複数のアプリケーションを日々の業務で使用する従業員を対象にしている。同社はあえて、高度なニーズの多い企業のパワーユーザーや個人ユーザーを販売対象から外しているとJaffe氏は述べた。
企業顧客は、Microsoftの「Windows Vista」がリリースされる2007年には、デスクトップソフトウェアに関して決断を迫られるだろうとJaffe氏は言う。
「賢明なITマネージャーであれば、代替製品に関する知識を持ち合わせているだろう。(Linuxデスクトップの)パイロットテストを行うのは意味のあることだ」とJaffe氏は述べる。さらに、デスクトップとサーバで組み合わせてLinuxを利用することは、管理および研修費用の削減につながるので顧客にとってもメリットが大きいと付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ