秀人:XMLデータをWebに表示するときにはXMLデータとは別にスタイルシートというものを作っておいて、そのスタイルシートを使うことで、レイアウト表示を行うんだ。イメージとしてはこんな感じ。
秀人:スタイルシートには繰り返しの機能もあるから、それを使うとHTMLの<TABLE>タグや<BR>タグなどを写真枚数分繰り返し書いていく必要がなくなるんだよ
秀人:さらに、同じXMLデータを使うとしてもスタイルシートを替えるとまったく違うフォーマットで表示することもできる。たとえば、せっかくいろいろな季節の写真が揃っているのだから、その月のベストショットの写真で、オリジナルカレンダーを作ってみよう。こんな感じで……。
秀人:スタイルシートの中ではちょっとしたデータの比較や抽出、集計などの処理もできるので、<写真自己採点>をうまく使うとスタイルシートで変換するだけで、その月の中でもっとも自己採点の高い写真を載せたカレンダーができあがる。最初にXMLデータ形式にしておくとこんな風にデータを加工したり、再利用したりすることもできるんだ。さらに携帯電話に表示するためのスタイルシートを作れば、同じXMLデータから携帯表示フォーマットに変換できたり、印刷フォーマット用のスタイルシートを作れば、印刷サイズに合わせたページを表示することだってできる。元データをXMLデータで作成しておくといろいろと応用できるんだ。
初美:そのためにあらかじめデータの意味をタグに記載しておくのですね。
秀人:最近ではロイターや共同通信から送られる新聞の記事情報などもXMLデータ形式で新聞社に送信されるんだよ。これによって、各新聞社が記事を手入力し直さなくいいだけでなく、XMLデータから簡単に紙面掲載用レイアウトに変更したり、あるいは、ウェブニュース用にスタイル変更したりすることができる。XMLのおかげでより迅速に多媒体、多フォーマットのニュース配信が実現できているんだ。君もいまからITエンジニアになるのであれば、XMLはきちんと習得しておいたほうがいいよ。
初美:先輩のおかげでなぜXMLを使うといいのかが、よーくわかりました。私も先輩みたいになれるように、がんばります!