日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は7月19日、国立大学法人 九州大学病院(福岡県福岡市)から、同病院の新医療情報システム構築を落札/受注したことを発表した。
日本最大規模の約1300床を持つ九州大学病院では、「患者中心のシステム」「統合されたシステム」「セキュリティの確保」をコンセプトに、電子カルテや看護など医療の現場から、医事会計や経営支援など、幅広い用途での使用を目的とした新しい医療情報システムを構築。2007年1月から稼動を予定している。
新しい医療情報システムは、IBMの統合ビジネスサーバ「IBM System i5 570」2台と総容量7TBに及ぶストレージ製品「IBM TotalStorage DS8000」、IBMのUNIXサーバ「IBM System p5」14台、約1700台のクライアントPCで構成されている。
24時間×365日無停止の堅牢性が要求される同システムでは、障害時にバックアップ機へ即時に切り替わるよう2台のIBM System i5 570がクラスタリング構成になっている。電子カルテの情報に関しては、IBM System p5上のデータベースへもコピーし、データの損失を完全に防ぐ措置が取られている。
また、IBM System i5の仮想化技術のひとつである論理区画機能を活用し、散在している特定部門向けサーバを集約。サーバの物理台数を抑制することで運用管理を含めたコストの削減を見込んでいる。