従業員にノートPCの持ち出しを許可する前に--IT担当者がやっておくべき10のこと

文:Becky Roberts 翻訳校正:吉井美有

2006-09-05 08:00

 現実に目を向けてほしい。年季の入ったモバイルユーザーとしての経験を積んでいる人に対して、会社のノートPC管理で注意すべきことは、おそらくあまりないはずだ。たとえそのようなことがあったとしても、彼らはたぶん耳を傾けようとしないだろう。しかし、新人や、モバイルユーザーとしての経験が浅い人々に対してはどうだろうか。彼らは会社に入って間がないか、仕事で飛行機に乗る機会は年に数回しかない。こういったユーザーはまだ、他者からの助言を比較的受け入れ、素直に従うため、あなたが責任あるモバイルコンピューティングを広める手始めの相手としては最適だ。そこで、ノートPCが社外に持ち出される際に、できるだけセキュリティを確保したうえで、ユーザーが望みどおりに利用したり、トラブルなく操作したりできるようにするための方法として、以下に10の項目を挙げてみたいと思う。

#1:PCが社外に持ち出される前にすべてのデータのバックアップをとる

 ユーザーの協力なくして、モバイル機器のバックアップを確実に行うことはとても難しい。ネットワークフォルダとの同期や、CDへの焼き込みという芸術的な作業のユーザー向け講習の実施や、USBメモリや他のリムーバブルデバイスへのコピーを検討してみてはどうだろう。また、データだけではなく、構成情報やコンフィギュレーションファイル、INIファイルなど、保存しておけば役に立つかもしれないもの(基本的に、システム再構築作業を楽にするようなもの)のバックアップも考慮しておいた方がよいだろう。わたしの経験から言えば、ユーザーは一般的に、ファイルを失うことよりも、お気に入りのブックマークを失うことにより大きく落胆するものだ。

#2:ウイルス対策ソフトウェアとウイルス定義ファイルがどちらも最新のものであり、かつウイルス定義ファイルのアップデートが自動的に行われるようになっていることを確認する

 ユーザーがウイルス対策ソフトウェアを使い慣れており、ウイルスが検知された際になすべきことを心得ているかどうかを確認しておく。

#3:ユーザーに旅行前のチェックリストを渡す

 出かける前にするべきこと、持っていくべきもの、リモート接続の手順など、PCを持って旅行に出かける際の一般的なアドバイスといったものを含め、モバイルコンピューティング・ヒッチハイカーズガイドのようなものを作成する。これは馬鹿げたことに聞こえるかもしれないが、このガイドを面白い読みものにできれば、読んでもらえる可能性も、内容を覚えてもらえる可能性も高くなるはずだ。

#4:ユーザーが旅行に出かける前に、必要な周辺機器やアプリケーション、データがすべて揃っていることを再確認する

 たいていのノートPCは軽量化のために周辺機器が取り外し可能になっているため、必要な周辺機器を忘れていってしまうということが起こりやすい。ユーザーは、フロッピードライブやCD-Rドライブを必要とするだろうか?また、電源アダプタや追加のバッテリはどうだろうか?

 出張で持ち出すためにノートPCを借りていくユーザーに対しては、特に注意を払う必要がある。社外でどのようなアプリケーションを使用する予定なのかを質問し、必要なアプリケーションと関連データがそのノートPCで利用できるようになっていることをあなた自身で確認しておこう。

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