Clustering Engineによる自動分類が、具体的にどのようなものかについては、日本語に対応したVivisimoソリューションのデモサイトである「Clusty」で、実際に検索を行ってみると分かりやすい。Clustyでは、キーワードによる検索を行うと、結果表示画面の左側に検索結果全体を新たなキーワードで分類したリンクが表示される。デフォルトでは、形態素解析で抽出したキーワードでの分類が行われているが、サイト別、URL別の分類にも即座に切り替えられるようになっている。
クローリングやインデクシングを行う検索エンジン、メタ検索、自動分類のそれぞれのレイヤを個別に提供できるのもポイントだ。
これにより、例えば、社内のファイルサーバ、データベースの検索結果に加えて、インターネット上にある検索サイトの結果などを統合し、分類して表示するといったシステムの構築も可能だ。同様に、既に社内に検索サーバが複数台構築されているような場合でも、その環境を変えずに、横断検索が行えるフロントエンドを容易に付け加えられる。
実際に、米国ではCisco SystemsがGoogle Search Applianceの横断検索およびカテゴライズにVivisimo製品を導入している。また、日本でもビットレイティングスが提供する携帯向けの検索ポータル「F★ROUTE(エフルート)」に、Clustering Engineによる自動分類技術が採用されているという。F★ROUTEの事例は、BtoCサービスへの応用事例だが、企業内検索への導入も進みつつある。
「検索窓に入力されたキーワードに対して、ヒットしたドキュメントを提示すれば“検索”はおしまいというフェーズは終わった。その結果の中から、ユーザーが本当に必要としている情報に、いかに早くたどり着けるかというテーマにおいて、グループネットはVivisimo製品を利用した足回りの良いソリューションを提供できる」(グループネット、取締役営業企画部長の有働亮次氏)とする。