フリースケールではさらに、マイクロソフトのWindows Vista SideShowプラットフォームと.NET Micro Framework、そしてユーザー定義アプリケーションをターゲットとした「i.MXS開発キット」を発表した。この開発キットにより、PCを起動することなく、特定のアプリケーションを実行可能なデバイス製品をSideShowプラットフォーム上で開発することができる。
i.MXS開発キットは、.NET Micro Frameworkもサポートしており、Windows Vista SideShowに加え、時計、テレビ、据置き電話、ラジオなどの小型機器の組み込みアプリケーション開発も可能。フリースケールのi.MXアプリケーションプロセッサを採用することで、設計時間を短縮し、迅速な新製品の市場投入が可能という。i.MXS開発キットの参考価格は499.10ドルとなっている。
そのほか、PowerQUICC II Pro通信プロセッサと開発用ミドルウェアであるDiXiM Media Serverを採用したデジタルメディアサーバソリューションを紹介。1台のメディアサーバからHD MPEG2ストリームを8台のテレビで同時再生するデモを披露した。
同ソリューションは、著作権などの権利保護情報を保持したままホームネットワーク上でマルチメディアコンテンツを視聴するための技術である「DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)」に対応。コンテンツの権利を保護しながら高精細度ビデオコンテンツを共有し、ホームネットワークに配信することができる。
このデモは、2006年6月28日にフリースケール、ウインドリバー、デジオンの3社が発表した、DLNAイドライン対応のホームネットワーク向けデジタル家電機器開発環境を提供するという協業を発展させたものだという。