シマンテックは9月14日、Windowsシステムを迅速にリカバリーする「Symantec Backup Exec System Recovery」に関して、製品詳細を紹介する記者説明会を開催した。
同社が7月末に発売した「Backup Exec System Recovery」は、異種混在のハードウェア・プラットフォームや仮想環境でも、万一の場合に特定の時点のシステム環境を数分で復旧。そのためシステムのダウンタイムを劇的に短縮できるのが特徴。
旧バージョンで「LiveState Recovery」としていた製品名を、今回「Backup Exec System Recovery」に変更。従来の機能を引き継ぎながら、これまでオプションだった機能を基本機能として追加した。そのため、バックアップイメージを別の PCやサーバー、バーチャルマシン上にリストアが可能な「Restore Anyware機能」や、遠隔の操作でリストアの操作ができる「LightsOut Restore機能」が、オプションの追加なしに利用できるようになった。サーバーあたりの税別ライセンス価格は、「Backup Exec System Recovery,Server Edition」が21万円、「同Windows Small Business Server Edition」が9万9000円、「同Desktop Edition」が1万2100円。
今回の製品名変更にあたって、プロダクトマーケティング部の藤盛秀憲リージョナルプロダクトマーケティングマネージャーは、「バックアップ業界で、すでに認知されている “Backup Exec”というブランド力を活かし、システムもデータも“Backup Exec”で行えるという分かりやすいメッセージをユーザーに伝えることが可能になった」と述べた。
システムリカバリーのニーズについて、「多くの会社では、すばやいシステムのリカバリーはデータの保護と同じく重要との考えが広がっている。システムリカバリーに対する期待は大きい」(藤盛マネージャー)。以前は、データの量がそれほど多くなく、データを守ることが重要とされてきた。最近では、データの量が増える中で、システムがなければデータが活用できないため、データとシステムの両方を重要視する傾向にあるいう。
しかし、人的エラーや盗難など人が起因するシステム障害が38%を占めているものの、85%はシステムのバックアップしていないという調査結果もある。これを受けて藤盛マネージャーは「ニーズは高まっているが、システムリカバリーの啓蒙活動も行っていきたい」と語った。
同社では、すでに販売しているデータ保護システムの定番「Backup Exec 10d」とシステム保護の「Backup Exec System Recovery」を組み合わせることで、Windows環境での完全なバックアップ・リカバリーソリューションを提供する、としている。