NECとNECソフトは9月20日、両社が共同で構築した産経デジタルの「デジタルコンテンツ管理システム」が稼動したことを発表した。
このシステムは、既存の新聞製作システムから産経新聞社が保有するニュース素材を直接取り込み、デジタル配信に必要な形式へ再編集・加工した上で各種のデジタルメディアに対して送信するもの。SOA(サービス指向アーキテクチャ)を全面的に採用した。
NECとNECソフトは、要件定義から2006年6月の第1期本稼動までの5カ月でシステム構築を完了し、産経デジタルが運営するニュース・ブログポータルサイト「iza(イザ!)」の早期立ち上げを可能にした。今回の発表は、第2期の本稼動に伴うもので、これでほかのニュースサイトなどに対するコンテンツ提供が可能になった。
システム構成は、NECのIAサーバ「Express5800」9台をメディア集配信HUBサーバ、メディアCMSサーバ、ウェブサーバなどに採用。SOAの中核となるESB(Enterprise Service Bus)としてインフォテリアの「ASTERIA Server」を活用している。
このESBを介し、必要に応じてコンテンツの更新やウェブ/モバイル変換、解禁解除などのサービスコンポーネントを組み合わせて実行する手法を採用しているため、ビジネスプロセスの見直しやサービスの拡充において、システム全体を変更することなく短期間で柔軟に対応することが可能になった。
NECとNECソフトは、このシステムをほかの新聞社に対しても販売する計画で、今後2年間で10社への提供を目指す。