--現在、オラクルやマイクロソフトを含む多くのベンダーが、BIをマーケティングのキーワードとして打ち出しています。その中で、BI専門ベンダーのソリューションに対するコスト面での優位性を前面に出すケースも多いように感じていますが、そうした状況についてはどのように見ていますか。
BIを利用する場合に重要視しなければいけないのは、何をもって会社の現状を把握し、評価するのかという点です。BIプラットフォームを提供するベンダーも、ユーザー企業が、どんな評価基準を持って、現状や問題の把握にあたっているのかを深く理解する必要があります。
他社のツールが「コスト競争力」を前面に押し出す状況は、ある意味で、Cognosにとって好ましいことだと考えています。というのは、BIの導入を考え、複数の製品を比較検討した顧客へヒアリングを行った結果、彼らが最も重要だと感じているのは「データの一元化」であったからです。BIの顧客にとっては、自分たちが扱っているデータが本当に「唯一の真実」と呼べるものなのかどうかという点が最も重要なのです。その点では、データソースを問わないCognosが非常に高く評価されています。
また、このようなシステムを導入する際には、TCOを長期的な視野で検討しなくてはいけません。一時の投資金額だけではなく、その後長年にわたってシステムを維持して行くにあたって必要となる費用も考慮に入れたうえで、合理的な選択をすべきだと思います。