--日本のユーザーは、LANDeskの何を評価して採用を決定しているのでしょう。
我々が提供している製品群は、非常に高い技術力に基づいていることを評価してもらっているのはもちろん、特に日本市場においては人と人のリレーションシップが重要なポイントになっていると思います。
日本市場では、非常に優れたパートナー企業と良い関係を築けていますので、製品の機能や使いやすさはもちろん、さらにパートナー企業が顧客と良い関係を築いてくれていることが日本市場においてLANDeskが評価されている理由だと思います。
--日本市場では、日本独自のニーズがあるということですが……。
たとえば、ウイルス対策製品をLANDesk製品で管理する場合、欧米企業ではSymantecとMcAfeeの製品が主に利用されています。しかし、日本市場ではトレンドマイクロ製品もかなり使われていますので、日本製の製品も管理できるようにしなければなりません。
また、日本市場では情報漏えい対策が、重要な課題のひとつになっており、さまざまなベンダーがいろいろな機能を提供しています。もちろん、LANDeskにも情報漏えい対策に見合った機能を提供してほしいという要望があります。
こういった要望に製品に機能を組み込むことで対応することもありますが、本当に地域限定の機能であれば、必要とする機能をその地域で専門に提供しているパートナー企業の製品と連携する方が効率的だという判断をすることもあります。
--競合企業に対するLANDeskの強みとは?
GartnerやFrorrester Reserchなどの調査外差では、CA、Microsoft、Novellなどの企業を我々の競合と位置づけています。Gartnerの調査では、LANDeskは2005年PCライフサイクル構成管理のマジッククアドラントにおいて、「ビジョナリークアドラント」に選ばれています。
これは、LANDeskが構成管理市場において、正しい方向性に向かっており、その戦略を今後の製品上で実現していくためのロードマップを確立できている、ということをGartnerが認めてくれたことになります。
我々はまた、自社での製品開発や企業の買収によるテクノロジの統合などを戦略的に進めることで、常にイノベーションを続けていくことを約束しています。特に最近では、10万ノードを超えるシステムの構成管理をLANDeskの製品で行っているユーザー企業もあるので、より大規模向けのソリューション強化が重要課題になっています。
大規模向けのシステムに採用されるためには、製品の品質はもちろん、企業としての信頼感もユーザー企業に提供することが必要です。
--日本市場には、日立、富士通、NECなどの日本独自の競合もありますが……。
地域ごとの競合企業があるのは日本だけではありません。中国にも韓国にも、南米地域にも存在します。このような地域ごとの競合に対しては、構成管理という分野だけで見れば競合してしまいますが、他の事業で協力関係を築くことは可能です。
特に日本市場は大きな市場なので、まだまだたくさんの可能性が残されていると思います。
--Gartnerのマジッククアドラントで「リーダークアドラント」に位置づけられるには何が必要でしょう。
現状では、リーダークアドラントに位置づけられているのは、Microsoftだけだったと思います。続いて、ビジョナリークアドラントにいるのが、LANDesk、CA、Novellなどですが、その中では我々が最も高い位置に位置づけられています。
LANDeskがリーダークアドラントに位置づけられないのは製品の機能云々よりも、非公開企業なので財務状況などを公開していないためだと思います。非公開企業であることは、リーダークアドラントの件だけでなく、大企業向けのビジネスなどにおいても足かせになっている部分は否めません。
今回、買収を発表したAvocentは公開企業なので、これまでマイナス要因だった部分もプラスに変えていくことも可能だと思っています。