TCBテクノロジーズ(旧トーメンサイバービジネス)は11月6日、IP電話のプロトコルである「SIP」のファイアウォール/NAT越えソリューションを開発したことを発表した。
このソリューションは、VPNを使用せず、安全に外部からIP電話が使えるソフトウェアとして提供される。同ソフトウェアはTCP/IPトンネリング技術をベースとしており、これを使用すると中間のネットワークに特別な機器を配置せずにファイアウォール/NAT越えを実現できる。
現在多くのIP電話はプロトコルでSIPを使っているが、SIPは企業ネットワークに必ず存在するファイアウォールやNATを越えられないという弱点を持っている。このために、企業内のユーザーは外出先からVPN接続をしてIP電話を使用している。
しかしVPNは、IP電話以外のコンピュータにもアクセスできてしまうために、セキュリティの面から導入できない企業ユーザーが多く存在するという。今回のソフトは、こうした問題を解決できるものとして期待されている。
TCBでは、IP-PBXベンダーなどの通信機器メーカーへのOEM供給を11月中に開始したい考えだ。また、自社開発のビデオ会議システム「Visual Nexus」への組み込みについても検討する。