クレイ、Opteronベースのスパコンなどのリリース計画を発表へ

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:福岡洋一 2006年11月13日 21時48分

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 Crayは、フロリダ州タンパで開催されるスーパーコンピュータに関するカンファレンス「SC06」で米国時間11月13日、2つの新しいスーパーコンピュータについて発表すると見られる。Advanced Micro Devices(AMD)製「Opteron」プロセッサをベースにした、2006年中に出荷予定の「XT4」と、2007年にリリースが予定されているマルチスレッドの「XMT」だ。

 今回の2つのマシンは、4つの別個の製品ラインを単一の製品ファミリーにまとめる「Ranier」という長期計画の一環だ。Opteronを搭載するXT4は現行の2つのラインを合体させるものだし、XMTもまた、XT4のバリエーションだ。

 Ranier計画は、Crayのさまざまなハードウェアを種々の用途に適合させるための、新たな設計の試みの一環だ。計画はすでに進行中だが、完全な融合を成し遂げるためには、米国防高等研究計画局(DARPA)の「High Productivity Computing Systems(HPCS)」プログラムで開発資金を獲得する必要がありそうだ。

 新しいOpteron搭載システムは、当初、Crayが米サンディア国立研究所の「Red Storm」スーパーコンピュータ向けに開発した「Cray XT3」の設計と、同社がOctigaBayを買収して得た「Cray XD1」システムの技術を組み合わせたものだと、Crayのコーポレートストラテジー担当シニアバイスプレジデントを務めるJan Silverman氏は述べた。

 XT3システムは、多数のローエンドシステムを高速ネットワークで接続し、コンピュータクラスタを構築するものだ。Crayの「SeaStar」チップが各システムを統合し、高速のHyperTransport技術を使って各Opteronプロセッサと通信を行う。XT4では、データ転送をさらに高速化した新しい「SeaStar2」チップが使われる。

 CrayがXT4向けにOctigaBay側から採り入れた技術に、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)という特別なチップを利用する機能がある。FPGAは特定の演算を高速に実行するよう再構成できるチップだ。Silverman氏によると、FPGAチップはDRC Computingから供給を受けるという。

 Crayは、「Baker」という開発コード名でXT4の後継機を計画している。SeaStar2の後継となるインターコネクトチップは、開発コード名を「Gemini」といい、新しいHyperTransport 3.0インターコネクト技術をサポートする、とSilverman氏は話す。

 スーパーコンピュータを専門とするCray(かつての社名はCray Research)は、生き残るだけでも苦しい時期が続いた。Silicon Graphicsによって買収された後、また売りに出され、シアトルに本社を置くTera Computerに買い取られて現在の社名となった。Tera製のカスタムチップは、テキスト検索など特定の種類の処理を高速に実行できる。

 Teraの系統につながる次世代システムは、Ranier計画に属するそれ以外のシステムと同じシステムボードを使用している。「Threadstorm」という開発コード名で呼ばれる新しいチップはAMDの「Torrenza」技術に対応しており、Opteronプロセッサとソケットの互換性がある、とSilverman氏は話す。このことによって、価格は10分の1にもなるという。

 これまでTeraの技術は「とにかく高価で、誰も手が届かなかった」と、Silverman氏は言う。

 Teraが以前に作った「MTA」というスーパーコンピュータは、単一のシステムに40個のプロセッサを使うことが可能だった。2007年後半に登場する予定の新世代では、8000個ものプロセッサでシステムを構築しうるという。

 Ranierシステムのボードはブレードと呼ばれ、それぞれ4個のプロセッサを搭載する。各シャーシには24枚のブレードが収まる。シャーシの下部に大型のファンが1つあり、プロセッサ全部を冷却する。

 Crayオリジナルの「ベクトル」スーパーコンピュータは、信号解析や暗号化処理を非常に高速に行うシステムだが、同社はこの系統とは別の設計にも取り組んでいる。新しいシステムは開発コード名を「Black Widow」といい、2007年後半に登場する予定だ。

 Crayは、DARPAからの開発資金獲得を目指してSun MicrosystemsやIBMと競争しているが、もし競争に勝てば、顧客のソフトウェアを適切なハードウェアで稼働させられるようにコンパイルするシステムを製造することになる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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