一方のAccela BizSearchは、ECサイトの商品マスタや受発注を管理しているデータベースに対し、負荷を極力かけることなく高速な検索作業を行うための検索エンジンだ。新聞100年分のデータに対してキーワード検索を実施した際にも、0.1秒で結果が得られるという高速さは、大量の商品に対して個々に寄せられたコメントの検索などといった用途にも対応できる。
これらの製品と連携を図ることで、ECサイトに対するニーズを容易に反映させる環境を整えたり、サイトにキーワード検索機能を追加したりといったことが可能になる。ひいては、従来よりもはるかに高度なCRM環境を実現することが可能になるわけだ。
購入につながる決め細やかなメール配信
WEB CASのメールマーケティング機能には、HTMLメールの開封率確認、URLクリックカウント率に加えて、購入完了ページのコンバージョン率を計測する機能がある。
「ECサイトでのメールマーケティングの究極の目的は、実際の購入につなげることにある。メールが開封されたかどうかだけでなく、購入完了ページのコンバージョン率を把握できるようにすることで、その目的が達成されたかどうかを確認することができる」(中西氏)
メールの配信はSI Web Shoppingのデータベースと連携し、購入履歴に基づいて行うことも可能だ。また、配信対象を絞り込むだけでなく、配信内容のパーソナライズも行える。具体的には、メール全文を「ブロック」として個々に区分し、そのブロック単位で受信対象の条件を設定することで、配信対象に必要な情報だけをピックアップし、それらを組み合わせてメールの内容を作成するというわけだ。
さらに購入日、登録日、資料請求日といったユーザーの行動から相対的に設定された日付によって自動的にメールを配信するフォローアップメールによって、ユーザーの満足度の向上やアンケートへの誘導を行うということも可能になる。
離反予備軍の早期発見を可能に
こうしたメールマーケティング機能の効能について中西氏は「過去の購入履歴から、顧客が必要としていると推測できる製品の情報を提供することで購買につなげることができる。さらに適切なフォローアップメールによって、何らかの理由で商品に不満を感じ始めている顧客や、ウェブサイトへのアクセスが遠のいている顧客といった離反予備軍の早期発見が可能になり、問題解決と顧客信頼の取り戻しを行うことが可能になる」と言う。
さらに、アンケート結果で明確に不満だと言う回答が出たユーザーに対しては必要に応じて電話でのサポートを行うというように、対応を切り替えるきっかけにしている事例も紹介された。