Yahooがマッシュアップのさらなる拡大を目指している。
ウェブ関連大手の同社は米国時間2月7日、各種ウェブサイトからのデータフィードを操作して新しいアプリケーションを開発できるホスティング型ビジュアル開発ツール「Yahoo Pipes」をリリースした。
マッシュアップアプリケーションは、異なるWebサービスからデータを集めるもので、不動産物件一覧などからデータを取得し、それらをウェブベースの地図サービス上に表示するマッシュアップなどの人気が高い。
同社の狙いは、現在ベータテスト中のYahoo Pipesにより、開発者や技術に精通したユーザーが、一般的にRSSやAtomプロトコルで行われる構造化データフィードを、もっといろいろな形で組み合わせられるようにすることだ。
同サービスは現在、まだRSSとAtomの両フィードにしか対応していないが、Yahooには対応データソースの数を増やす意向がある。同社ではさらに、サードパーティーがアドオンモジュールを開発できるようにしたり、サービスの情報出力構成を拡張して地図などのフォーマットも含めたりする予定だ。
たとえば、Yahoo Pipesを使えば複数のウェブカレンダーフィードを組み合わせて1つにまとめて表示させることもできる。また、ニュース速報をカスタマイズして、複数のニュースフィードを取捨選択することもできるし、RSSフィードを監視して特定の価格帯の商品を見つけるeBayの価格検索機能を各個人に合わせて作成することもできる。
Yahooのブロガーで、同社プラットフォームエンジニアリンググループのJeremy Zawodny氏によると、Yahoo Pipesの技術はUNIXの影響を受けているという。同OSでは、プログラマーが関連するデータソースについてパイプラインを確立できるのだという。
Zawodny氏は、「だが、ウェブではそれが難しい。データソースやフィードはあるが、これまではパイプが全くなかった」と書いている。
Yahoo Pipesの目的は、増え続ける構造化データソースを関連づけるためにより優れたツールを提供することだと、Zawodny氏は語っている。
技術ブロガーの当初の反応は熱狂的だ。O'Reilly Mediaの発行者で、「Web 2.0」という言葉を生み出したTim O'Reilly氏によると、Yahoo Pipesは「インターネットの歴史における1つの節目」だという。
米国時間8日午前の時点で、同サービスのベータサイトには断続的にしかアクセスすることができない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ