AMDは米国時間2月28日、チップセット「AMD 690」を発表した。AMD 690は、ATI部門のグラフィックスチップをAthlon 64プロセッサ向けチップセットに統合した初の製品となる。AMD 690はATIのグラフィックスチップ「X1250」を採用しており、HDMI映像に対応している。
グラフィックスチップの統合は、PCの骨格部を単一企業で完全に提供するという、AMDが2006年7月にATIを540万ドルで買収した目的である。チップセットはパソコンにおける最重要部分であり、プロセッサ、メモリ、I/Oポートを接続する。統合グラフィックスにより、別売のグラフィックスカードが不要になり、PCの全体コストが下がる。
ATI買収以前のAMDは、自社プロセッサ用のグラフィックス統合チップセットの製造でパートナー企業に頼っていた。一方Intelは、数年にわたって統合グラフィックス搭載のチップセット製造を続けており、ほとんど消費者が統合グラフィックス搭載システムを選択する。
AMDはNvidiaなどのパートナー企業が提供するチップセットの利用を続ける予定だが、自社製品も提供可能になった。このことで、プロセッサとチップセットの相性テストも容易になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ