SAPの広報担当Bill Wohl氏は声明で「みずからの力で事業を成長させることのできないOracleは、買収という手段に訴えるようになった。今回の買収により、すでに雑然としているOracleのアプリケーションの取りそろえは、ますます複雑になるばかりである」と述べる。「OracleはHyperionの買収により、アプリケーションが自社のコアビジネスではないという事実を隠す手段を、また1つ手に入れた。SAPにとっては今も昔も、アプリケーションがコアビジネスとなっている」(同声明)
Forrester ResearchのアナリストであるRay Wang氏は、「SAPが最高財務責任者(CFO)をターゲットにする一方で、Oracleはこれまで最高情報責任者(CIO)に製品を売り込んできた。Hyperionを手に入れた今、OracleはCFOのような、ビジネス寄りの人に製品を販売しやすくなる」と言う。
Hyperion買収後のビジネスパフォーマンスソリューション市場におけるOracleのシェアは約15%になるとWang氏は言う。この市場をリードしているのは、SAS、Cognos、BusinessObjectsだ。
Forresterはビジネスパフォーマンスソリューション市場が2010年までに11%程度成長すると見る。
ウォール街は買収を好意的に評価している。大半の株価が下落傾向にあるなか、Oracleの株価は前場の前半時点で3%上昇し、16.95ドルにつけている。
Hyperionの株価も予測通り、午前の取り引きで20%以上上昇し、本稿執筆時点で51.55ドルにつけている。
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