MS、アニメカーソル脆弱性のパッチ不具合に対処へ

文:Joris Evers(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2007-04-10 10:33

 Windowsアニメーションカーソル処理の脆弱性を修正するためにMicrosoftが4月3日に提供したパッチが一部のシステムにおいて不具合を引き起こしている。そのため、同社はこれらの不具合を修正するパッチを4月10日に改めて配布する意向だ。

 MicrosoftのセキュリティスタッフChristopher Budd氏は米国時間4月6日、このパッチはMicrosoftの通常の月例パッチとともに「高優先」アップデートとして配布される、とMicrosoft Security Response Centerの公式ブログに書き込んでいる。

 同社は4月4日、セキュリティ情報「MS07-017」で公開されたパッチを適用したシステムでは、「Realtek HD Audio Control Panel」が起動せず、エラーメッセージが表示される場合があることを認めたが、同社はその後、パッチがコンフリクトを起こすケースを新たに3件特定した。Microsoftでは「CD-Tag」「ElsterFormular」「TUGZip」においても同様の現象が起きることを認めている。

 Budd氏は、「これらの問題の影響は決して広範囲に及ぶものではないが、一部の顧客のシステムに影響があることは確かだ」とつづっている。たとえばElsterのサイトによると、ドイツでは企業が税務申告にElsterFormularを利用しているため、問題は厄介だという。

 Microsoftは、Windowsアニメーションカーソル処理の脆弱性を悪用したWindows PCへの攻撃が始まっていることから、月例パッチのリリース日を待たずに、修正パッチの公開に踏み切った。Microsoftは、このパッチには、Realtek Semiconductorから提供される、オーディオやネットワーク関連のコンポーネントを動作させるためのソフトウェアとの間に互換性がないことを把握しており、セキュリティ情報とともにサポート技術情報日本語機械翻訳はこちら)を公開していた。

 Budd氏によれば、パッチの自動ダウンロードやインストールを行うWindowsの機能である「Automatic Updates」は、コンフリクトを引き起こすアプリケーションが動作するPCのみに、このパッチをインストールするようになっているという。同氏の書き込みによると、Windows UpdateおよびMicrosoft Updateの両ウェブサイトでも、不具合の報告されているソフトウェアを搭載するPCのみにパッチを提供するという。

 Budd氏によると、組織に対しては「Windows Server Update Services」および「Software Update Services」を通してパッチを提供するが、配布が来週になる可能性もあるという。このパッチは、Microsoftのウェブサイトから既にダウンロードが可能になっている。

 Microsoftは月例パッチの一環として、10日に5件のセキュリティ情報をリリースする計画だ。そのうちの4件がWindowsの脆弱性に対処するものである。なお、Microsoftは10日のセキュリティ情報で修正する脆弱性の数については明らかにしていない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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