ESBと複合イベント処理によるパラダイムシフト--ソニック ソフトウエアのSOA新戦略 - (page 2)

山下竜大(編集部)

2007-04-11 00:09

 Sonic BPEL Serverでは、Eclipseベースの開発環境を提供することで、ドラッグ&ドロップによるノンプログラミングのアプローチを実現、開発生産性を向上させたほか、高いポータビリティも実現している。また、分散環境におけるBPELとESBのインテリジェントルーティングや統合サービスを通じたテストやデバッグを単一のコンソールで実現することが可能。堅牢かつ拡張性の高い通信基盤を実現できる。

 また、Actionalを採用することで、ビジネスレベルで定義されたひとつのポリシーによりSOA環境を管理することが可能。サービスが変更されてもポリシーへの影響はなく、逆にポリシーが変更されてもサービスに影響しない管理環境を実現できる。さらに、DataXtendにより、短期間でデータのセマンテック統合を実現。TCO(総保有コスト)を削減しながら包括的なデータ管理が可能になる。

 また、Van Huizen氏に続きステージに登場したProgressのApama部門バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャー、Mark Palmer氏は、リアルタイムビジネスを加速するCEP(複合イベント処理)とBAM(ビジネスアクティビティモニタリング)の適用をテーマに講演。Apamaを利用したBAMの実現方法を紹介した。

 GartnerではBAMを、「ビジネスユーザーに重要性の高いビジネス指標に対するリアルタイムなアクセスと分析を提供するもの」と定義している。現在のビジネス環境では、より迅速な意志決定が必要な場面が多くなっている。そこでビジネスにリアルタイムな洞察力を与えること、監視、分析、そしてアクションを支援すること、過去ではなく現在の状況を把握できることがBAMに求められている。

 Palmer氏は、「ビジネスでは、重要な情報のリアルタイムな可視化がより一層求められている。Apamaにより、CEPとBAMによるリアルタイムの情報分析とプレゼンテーションを提供。すでに、金融業界やリテール市場、ロジスティクスなど、さまざまなビジネス環境で利用され、大きな効果を上げている」と話している。

 基調講演に登場したガートナー ジャパンのSOA&Webサービスリサーチディレクター、飯島公彦氏は、「SOAプロジェクトを開始する前に継続的なプロセス改善と機能改善の取り組みを、企業の能力開発の一環として行うべき。また、業務の可視化とリアルタイム性を得るには、SOAに加えイベント設計能力を整備することが重要になる」と話している。

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