テーブルの作成
右図のテーブルをよく見るとわかるが、実は影が付いている。前項の椅子とセットの図を見てもわかるが、実はこの影はテーブルに取り付けられているのだ。つまり、この影は、Second Life内でライティング計算をして付けられているのではない。影をテーブルに取り付けることで、外部に依存せずにテーブルなどのオブジェクトの立体感を表現できるようになる。
テーブルに限らず、例えば、文字を空中に浮かばせて、立体的に浮遊しているように表現したいとする。この時、文字の影をオブジェクトとして取り付けるだけで、立体的に見えるようになる。人間が「立体感」を感じる要素はいくつかあるが、そのなかで最も大きな割合を占めるのが影の大きさ、向き、角度などだ。これらに基づいて、人間は距離感や物体の大きさを判断している。
現状でライティング設定をできないこともないが、それはまた別の機会にしよう。それにライティング設定をしても、ほとんどのユーザーはデフォルトでその設定を適用していない。そのため、多くのユーザーに立体感を感じさせたいのであれば、影を表すテクスチャをオブジェクトに貼るというのが通常のやり方となる。
さて、テーブルの構成は左図の通りだ。一番上にあるテーブルトップ部分は、「Cylinder」タイプのプリムを使っている。それを薄くして木目調テクスチャを貼る。また、その下の支柱も、「Cylinder」タイプのプリムを小さくして、「Edit」画面にある「Texture」タブで「Color」を黒にしているだけだ。次に、その下にあるテーブルの脚の部分だが、どうなっているかを説明しよう。
テーブルの脚
脚は合計4本あるが、右図にあるような弓なりのオブジェクトを作り、コピーして2つ組み合わせるという方法を使えば、2プリムで構成できる。この時、「Object」タブは下図のようになっている。
オブジェクト作成の中級者ならば、この数値やオブジェクトの形を見ただけで、どのプリムをどう変形させればこの形が結果的に得られるのかが一瞬でわかる。一方、まだ初級者の方でも、ステップバイステップで説明する以下の内容や、前々回および前回の解説を読んでいただくことで、次第に感覚が養われてくるだろう。そうなれば、自分の思い通りにオブジェクトが作れるようになる。では、この形を得るにはどうしたらよいかを理解する上でも、ここでは手順を逆に見ていこう。