“火の鳥”が舞う--Firebirdが日本で初めてのイベントを開催 - (page 4)

田中好伸(編集部)

2007-04-19 17:56

信頼性があるFirebird

 (4)の医見書・給管鳥を開発したORCAプロジェクトとは、日本医師会が1997年から進めている医療のIT化を進める構想の一環として開始された研究プロジェクトだ。その中で開発された医見書は、高齢者が介護を受ける際に必要となる「主治医意見書」や「訪問看護指示書」などの書類を作成するのを支援するソフトであり、医療機関を対象にして提供されている。もう一つの給管鳥は、介護報酬などを医療機関が請求する際に必要となる書類などの作成を支援してくれるソフト。

 ORCAプロジェクトがこれらのソフトにFirebirdを採用したのは、信頼性があること、組み込みDBエンジンとして利用できること、Javaに対応していることなどがあるからと説明している。

 (5)の工事台帳は、工事の発注書作成や会計処理、集計処理などに利用されるシステムだ。肇ソフトが同システムにFirebirdを採用したのは、Borlandが提供するWindows向け統合開発環境である「Delphi」のコンポーネントとしてInterBaseが用意されていたのがきっかけだとしている。

 そうした同社は、InterBaseの派生であるFirebirdを採用して良かったこととして「Firebirdを導入して1年半経過した今の段階で、データファイルが、エンドユーザー使用レベルでは破損していない」ことを説明している。その一方で、Firebirdでの開発上の困難なこととして、「参考書が極めて少なかった、関数が少ない、エラーメッセージが英語である」などを挙げている。なお、現在では、Firebirdに関連した日本語の書籍は増えつつある。

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