エス・エス・ジェイ(SSJ)は4月19日、新しい社長の就任に伴う新しい事業方針「Great Evolution」と、それを具現化する製品群の強化について発表した。この発表により同社は、主力ERP製品群である「SuperStream」の機能強化と商品企画専門の部門を設置、パートナー支援の強化などを実施する。
2007年2月1日付けで代表取締役社長に就任した竹内伸氏は、「2006年は日本版SOX法の概要が明らかでなかったために業務パッケージが買い控えられた感があった。2007年は、いよいよ日本版SOX法対応や今後も続く企業の法制度対応に向け、業務パッケージの導入が拡大することを見込んでいる」と話す。
そこでSSJでは、次の3つの進化によりGreat Evolution戦略を実現する。
- 「コミュニケーション」の進化
- 「ブランド」の進化
- 「グローバル」への進化
「コミュニケーション」の進化では、顧客の生の声をこれまで以上に製品/サービスに反映させるためにコミュニケーションを進化させる。また、「ブランド」の進化では、顧客の付加価値向上につながるブランドへとSuperStreamを進化させる。さらに、「グローバル」への進化では、グローバル化する顧客に対応するめに、SuperStreamのコンセプトをグローバルなものに進化させる。

具体的な取り組みとしては、まず市場への積極展開やダイレクトアプローチの強化、サービス範囲の拡充と柔軟な価格設定、アライアンス製品の拡充などを展開することで、パートナービジネスの拡大/強化する。また、顧客満足度の向上と製品サービス開発を目的に市場やユーザーからの声を収集し、製品やサービスにフィードバックする。さらに、商品企画部を新たに設置し、R&D機能を強化、商品企画プロセスを強化する。
製品の強化では、SuperStreamのログ管理機能の強化、連携ソリューションのリリース、固定資産管理システムの機能拡張を計画している。
ログ管理機能の強化では、「SuperStream field」および「SuperStream Plannin」を除くすべての製品において、100%の画面起動ログおよび画面からの実行操作ログを取得できるようになる。また、データ変更ログを取得できる対応テーブル数が300テーブル以上に拡張されている。
新しいログ管理機能は、2007年7月31日より出荷を開始する予定。基本的には、SuperStreamの次期バージョンで標準提供される。
一方、新しい連携ソリューションである「SuperStream-connect(仮称)」は、SuperStreamと他のシステムの連携をシンプルかつクリアにするEAI(Enterprise Application Integration)ツール。SuperStreamのインターフェースを実装し、データの取り込みはもちろん、データのアウトプットもサポートする。リリースは、2007年夏頃を予定。導入しやすい価格帯で提供する計画という。
また、固定資産管理システムである「SuperStream AssetManagement(仮称)」の機能強化では、対象業務の範囲を拡大し、約180%の機能拡張を実施。新リース会計基準に完全に対応したほか、想定管理資産件数が数万件から約30万件に拡張されている。また、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に対応し、業務ロジックをサービスとして再利用することも可能になる。
SuperStream AssetManagementのリリースは、2008年春頃を予定している。
竹内氏は、「Great Evolution戦略により、SSJは新たなフェーズに飛躍しており、顧客のニーズや期待に応える高品質な製品とサービスを提供することで、顧客満足度の向上を目指す。また、SuperStreamパートナーのビジネスに対する支援を強化し、中堅企業市場の発展に貢献したい」と話している。